リニア中央新幹線工事を巡り現地の状況などを確認するため、静岡県の川勝知事が2年ぶりに現場を視察しました。

山梨県早川町の辻町長の姿も

梅田航平記者:「午前10時。南アルプスの入り口の沼平ゲートに川勝知事がやってきた。このあとリニアトンネル工事に伴う発生土置き場、そして大井川の水問題に期待がかかる田代ダムなどを視察する予定です」

午前10時すぎ、視察場所に到着した川勝知事。これまで5回、関連する現場に
足を運んでいて今回の視察は2020年の6月以来2年ぶりです。
8日の視察にはJR東海や県の専門部会の委員のほか、山梨県の早川町長の姿も…。

山梨県早川町
辻一幸 町長:「大井川と早川町は源流が間ノ岳、3190mの間ノ岳が源流なので、いわば大井川と早川は兄弟みたいな関係。このリニア工事に関しながらより良い流域、南アルプスを作っていけたらなあということも期待しているところ」

JR東海の説明に川勝知事は…

JR東海から最初に説明を受けたのは、南アルプスのトンネル工事に伴う作業道「林道東俣線」の改良工事の現状について。

JR東海の担当者:「2年前にお越し頂いた時には椹島の区間までで、13%ぐらいが進捗率ということだったんですけれども、現在は先月末の時点で78%の進捗状況」

「林道東俣線」は静岡工区の現場に唯一つながる道です。もともと舗装されていませんでしたが、2019年から整備が始まっています。

梅田航平記者:「林道東俣線を北上して数分。道がかなり舗装されている。3年前はほとんど舗装されずでこぼことしていたが現在は広範囲にわたり舗装が進んでいる」

またJRから発生土置き場と運搬道路について説明を受けた川勝知事は、このように指摘しました。

静岡県
川勝平太 知事:「トンネル掘っても、持っていく場所がなかったという事が分かって。JR東海さんが工事が遅れている理由が、その土捨て場の調整ができてなかったということ。私は工事の安全が気になりますので、この林道もそう。やっぱりこの閑蔵線のところは考え直した方がいいと。というのは、片側1車線ずつ2車線ですから。しかも10tトラックが交差なんかできませんよね。ちょっと無理筋がある」

田代ダムで川勝知事は…

その後向かったのは大井川上流にある『あの場所』です。

梅田航平記者:「これから川勝知事が宇野副社長とともに田代ダムを視察する。一体何が語られるのでしょうか」

JR東海がリニア工事に伴う水の「全量戻し」の対策案として示している、いわゆる『田代ダム案』。しかし7月に行われた県の専門部会では、JRに対しダムを管理する東京電力との調整が不十分で、データも不十分だと批判が相次いでいました。
この案が示されてから初めての視察となった8日は、実際に取水口を視察し現在の取水量などを確認しました。

静岡県
川勝平太知事:「いま6〜7割。きょうの取水量は。ほとんどが田代ダムの方に取られている。これを譲ってくれると発案されたのが、この先に水が流れている山梨県の早川町」

さらにJR東海が田代ダム案を発表してから対応にあたったのは、辻町長だと評価しました。

川勝知事:「早川町長が調整をJR東海並びに東京電力とされた。その通りですね?」

山梨県早川町
辻一幸 町長:「その通りです」

田代ダムを含め視察を終えた川勝知事は…。

川勝知事:「この件についてはともかく戻ってくればありがたいということで。しっかりと言い出した以上責任をもって戻るように、JRとしては尽力賜るように心からお願い申し上げたい」