土石流災害を調査する熱海市議会百条委員会は、盛り土の前と現在の土地所有者への刑事告発を見送ることを決めました。

熱海市議会百条委員会はこれまで崩落の起点となった盛り土の前と現在の土地所有者らに証人尋問などを行ってきました。その中で前の土地所有者の天野二三男氏の証言が県の公文書の内容と異なり、偽証罪に当たる可能性があるとして20日小委員会を非公開で開き、刑事告発をするか検討しました。その結果、告発を見送ることを決めました。

稲村千尋委員長は…

百条委員会
稲村千尋委員長:「前土地所有者が盛り土業者に盛り土を指示した、また金銭的に受け取った というのがはっきり示すことができなかった。本人が認めていない段階で告発するのは大変難しい点がありました」

稲村委員長は告発を見送った理由について、天野氏がうその証言をしたという証拠が不十分なことや、天野氏本人がうそをついたと認めていないことを挙げました。また、所有者に対する告発についても同じ理由で見送っています。

一方、静岡県が先月、天野氏に土石流の起点付近に残る土砂の撤去を求めた措置命令に対し、天野氏は取り消しを求める訴えを20日静岡地裁へ郵送するとしています。静岡県は天野氏が土砂の撤去を拒否したため、代わって土砂を強制的に撤去する行政代執行に向けた手続きを進めています。
天野氏は先週静岡朝日テレビの取材に対し、行政への不信感をあらわにし、訴訟の取り消しを求める姿勢を示していました。

天野二三男氏:「(県の命令は)遺憾に思いますね、当然。まずその土砂が、どういう土砂なのか他の工事によって崩れ落ちた土砂と いう形を私は考えておりますね。まず当社が入れたとかそういう土砂であるという論拠が明確でない」

静岡県は今回の提訴について「訴状を受け取っていないので、コメントのしようがありません」としています。