ポルトガル1部リーグのポルティモネンセSCからJ1清水エスパルスへの期限付き移籍が決まった日本代表GK権田修一(31)が28日、リモート形式の新加入会見を行った。YouTubeでファン、サポーターにも公開した会見で約1300人が視聴。スーツ姿で登場した権田は「31歳でも自分がまだ成長できると思う中、うまいチームではなく、強くて勝てるチームしたいです。(サポーターに)エスパルスを誇りに思える手伝いをしたいです」と決意を示した。

JリーグではFC東京、サガン鳥栖でキャリアを積んできた権田だが、2019年から2年間を過ごしたポルティモネンセでは出場機会に恵まれなかった。激しい競争で厳しさを経験はできてはいたが、「時間を無駄にしたくない」と思いがあった。その最中、東京で監督、選手の関係だった清水の大熊清GMからオファーを受け、清水入りを決意したという。
「世界中のクラブが自分の選択肢で、シンプルに僕のことを必要としてくれたのがエスパルスでした。1年後はどうなっているか分からないですが、今、一番いい選択がエスパルスでした。そして、大熊さんは監督ではない時も信頼できる方で、僕のことをリサーチしてくれて、トントン拍子に話を進めてくれたことに感謝します」
クラブでは試合に出られずも、日本代表GKとしては歴代タイ記録7試合連続完封と安定感を見せている。だが、「それは自分だけで成し遂げたものではない」と言い、清水においても「基本的に僕があまり働かないようにしたい」と話す。理由は、チームとしての守ることが大事であり、GKが好セーブなどで目立ってばかりではいけないという哲学があるからだ。
「毎日の練習でいいものにして、週末の試合に臨みたいです。たくさんシュートを打たれては、練習をしていないことになる。もちろん、僕がセーブすることや、攻撃の起点になることも大事ですが、僕自身のことよりもチームとして良くなってほしいという思いがあります」
清水の来季新加入選手には、権田がポルトガル1部リーグで対戦したことがあるブラジル人FWチアゴ・サンタナ(28)もいる。チアゴは27日に行ったリモート会見で「15得点以上が目標」と話していたが、権田は「彼は日本人と同じようにハードワークできるし、体が強く、守備にも貢献できるストライカー」と評価。その上で「本人が『目標は15点以上』と言ったと聞きましたが、もっとできるでしょう。エスパルスはいい補強をしたと思います」と期待感を口にした。
この2年間のキャリアで、ポルトガル語でのコーチングができるようになったことも、ブラジル人選手が多い清水では、大きな強みになる。クラブとしては当然、権田には正GKとして、今季リーグワースト70失点の守備を立て直してほしい思いがある。だが、自身は危機感を持ち続けている。
「代表選手としてエスパルスに来たわけでなく、ここで頑張ってまた選ばれれば、サポーターの方も喜んでくださると思います。いいプレーができなければ選ばれないわけで、そこは危機感を持ってやっていきたいです」
31歳での新たな挑戦。期限付き移籍契約の1年間を終えた後、ポルティモネンセに戻るつもりはないとし、「またエスパルスから(完全移籍の)オファーをもらえるかは自分次第です」と言った。清水の守護神への道は、ここから始まる。