15日、静岡大学で新しいスタイルの文化祭が開催されました。

新型コロナの感染リスクを抑えた「リモート文化祭」。学内で披露するパフォーマンスをユーチューブチャンネルでライブ配信します。

出演者として参加した4年生:「とてもイレギュラーだったが、今回が特別思い出に残るような楽しい大学祭になったんじゃないかなと思う」

出演者として参加した4年生:「『ないかな』と思っていたので、大学祭自体が。なのでオンラインという形でも開催してくれただけでもうれしかった」

開催が危ぶまれた静大祭。その裏には『影の立役者たち』の苦悩がありました。

本番1週間前、文化祭の実行委員によるリハーサルが行われていました。

リハーサルの様子を見守る実行委員長の斎藤翔吾さん。リモート文化祭の発起人です。

静大祭実行委員会 斎藤翔吾委員長:「一週間前ということで、焦りとか慣れてない部分もあると思うんですけど、みんな頑張ってやってくれているかな」

開催に反対意見も…

初めての試みに反対意見もあったといいます。それでも、挑戦したのは毎年5月に開催される大学の一大イベント「春フェス」が中止になっていたからです。

静大祭実行委員会 斎藤翔吾委員長:「どっちもできないとなると、僕たちもそうですし、参加団体の人たちも発表の機会がかなり失われている」

静大祭は中止にしない。その強い決意は今回のテーマにも込められています。「一祭合祭」。離れていても心を1つに。

機材のレンタルや動画配信の外部委託。初めてのことばかりですが、中でも例年と大きく変わるのが「ミス静大コンテスト」です。

例年と大きく変わる「ミスコン」会場も、配信も初めて…

ミスコンのチームをまとめるのは2年生の若宮凌雅さんです。リハーサルでは、慌ただしく動き回っていました。

スタッフ「使うライトの組み合わせは3種類?」
若宮さん「2じゃない?3もある?書いてある。それもうセリフの時だけだから、厳かにするのは」

出演者の動きや照明の確認に時間がかかり、なかなかリハーサルが進みません。

静大祭実行委員 若宮凌雅さん:「ここの会場でやることが初めてですし、配信も初めてなので、そこらへんが見えてないところが難しい」

例年は屋外で観客を入れているのに対し、今年は屋内で無観客。配信を意識して照明を入れたり、紹介VTRを制作したり、オンライン投票の準備をしたり大忙しです。本番まで一週間。準備は間にあうのでしょうか。

当日、思わぬ事態が

迎えた当日。会場では、思わぬ事態が起きていました。ミスコンスタッフの控え室に若宮さんの姿がありません。

スタッフ「彼はちょっと実家のほうへ帰っちゃって、その後輩の子が1年生の子が仕切ってやってくれている」

本番4日前から若宮さんが家庭の都合で急きょ不在に。代役を任されたのは、1年生の三浦亨介さんです。

静大祭実行委員 三浦亨介さん:「正直最初は結構絶望的だったんですけど、若宮さんの思いも引き継がないといけないですし、絶対成功させなきゃいけないというプレッシャーとか結構ある」

ミスコンまで2時間。会場の準備は整い、出演者はそろいました。ただ、三浦さんたちは慌てている様子です。

スタッフ:「(出場者)4人いるんでメイクのタイミングを今…、ちょっと…、確認してます」

同じところを行ったり来たり、落ち着かない三浦さん。

静大祭実行委員 三浦亨介さん:「めちゃくちゃ緊張している。失敗できない恐怖ですね」

オンラインのミスコン。いよいよスタートです。

オンラインのミスコン

エントリーしたのは4人。アピールタイムやフリートークなどのコーナーで競い、オンライン投票でグランプリが決まります。中には、友人同士で集まって視聴している人も…。スムーズに進行するように、三浦さんもカンペを出します。  最後のコーナーでは出場者がウェディングドレスで登場。2人ずつ着替えて登場する予定ですが…。ここでハプニングが! 後半の2人の着替えが間に合いません。

■「あとどのくらいかかる?」「5分くらいかかる」「5分!?」

急いでカンペで指示を出します。焦る三浦さんの元へさらなる試練が。

■「10分くらいかかるって」「10分ですか!?」

指示を出して、着替えが終わるまで時間をかせぎます。しかし、時間を伸ばせば伸ばすほど、配信時間内に入り切らなくなる可能性も…。

■「エントリーNo3、いける」

ギリギリで準備が整い、時間内でドレス姿を披露できました。

想定外のことが続きましたが、配信のトラブルもなく、無事に終了。

静大祭実行委員 三浦亨介さん:「とりあえず今は終わって一安心。このあとゆっくり休みます」

再生回数は5000回以上

午後8時30分、初めてのリモート静大祭は閉幕しました。実際に画面で視聴した人は。

■静岡大学3年生
「なんか楽しかった」「騒ぎやすかった」「アリだなって思いました」

動画の再生回数は5000回以上、大盛況でした。

リモート文化祭を決めてから5カ月。実行委員会のメンバーは何度もぶつかり合いながらここまできました。

静大祭実行委員会 斎藤翔吾委員長:「オンラインということで、結構大変で、寝る間も惜しんだ人も多かったと思うけど、最後までやり切ってくれてありがとうございました」

文化祭のテーマに掲げた「一祭合祭」。離れていても心を1つに。リモートで離れていても、心の距離は近づいたはずです。

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