川勝知事:
「掘ると水が出るということはほぼ確実なので、調査が独立してされるものではない」

山梨県側の工事を「どこでストップするか」

水問題をめぐり、議論が続くリニア問題。

川勝知事が29日の会見で触れたのが、現在、山梨県側から掘り進められているトンネル掘削についてです。

大井川へ流れるはずの南アルプスの水が山梨県側へ流出する可能性があることから、県は現在、山梨県側の工事を「どこでストップするか」を県の専門部会を通してJR東海と調整していくとしています。

一方で、JR東海の金子社長は以前・・・。

JR東海 金子慎社長(9月):
「大井川流域の皆さんの理解が得られないまま、県境を越えて掘削工事を進めていくことは考えていません。どこで(止めるか)という話は、現地の状況によると思うが、原則今申し上げた通りです」

このように話し、県境は越えない意思を示しています。

ただ、トンネル工事の“前段階”である、“ボーリング調査”は別です。

Q.県とのボーリングに関しての工事なのか調査なのかというところは、意見の相違があるかと思うが、JR東海は先進ボーリングに関して「工事」ではなく「調査」としているが認識は?

JR東海 金子慎社長(先月25日):
「これはいろいろそういう言葉の定義の問題というよりは、そのままトンネル掘削工事のために先立って調査を行うと、そのためにボーリングを行うという、そういうこと。(県からは)これによって何か地下水や流量に影響があるのではないかと質問を受けているので、それについてはまた説明をしたい」

JR東海が進めようとしているのはおよそ1km先まで地質や山の状況を調べることができるボーリング調査。

静岡工区の“水の状況”を調べるのには必要不可欠なものになります。

大井川流域の市長は

島田市 染谷絹代市長(先月1日):
「ボーリングはやっていただくということで、不確実なものがよりリスクを回避する、精度を上げていくためには、科学的な根拠を持って議論を進めていく、そのひとつの土台となるものなので、リスクを回避するためにもやっていただきたい。これは私の全くの私見です」

一方、菊川市の長谷川市長は取材に対し、ボーリング調査は有効な手段とした上で、「県内の水が抜けるリスクもあるので、JR東海にはその対応も提案してほしい」と注文を付けています。

川勝知事、JR東海金子社長は

また、これまでも工事に慎重な立場をとっている川勝知事は…。

川勝知事:
「(土木学会が出した本によると)施工中の地質調査の中に先進ボーリングが入っている。ですからこれは施工中の調査、高速長尺先進ボーリングについて何となく調査だけと言っているが、これは関係者は施工中のトンネル工事の一環としてやるんだということは常識になっている。それを金子社長が調査・調査と言うので、そこに引きずられてそれはいいことだという人もいると思うが、本来の調査をやる時間が十分にある。それをなさっていただきたい」

一方でJR東海の見解は…

JR東海 金子慎社長:
「ボーリングはいきなり大きな断面のトンネルを掘ることに比べれば、このボーリングをすることによって、いろんな危険を避けるための情報、あるいは湧水の状態等、いろいろ情報が得られるので、これをやった方がいいだろうと申し上げている。何か小さいものでも何か危険があるので、やめた方がいいということにはならないというよりは、やっぱりやった方がいいのではないかというのが私たちの考え」