夏休み中の子どもたちに裁判について学んでもらおうと、本物の法廷を使って裁判を体験する催しが開かれました。今回、事件の題材となったのは「白雪姫」です。

毒リンゴで殺されそうになった白雪姫 容疑者は王妃

「殺人未遂事件発生! 被害者は、あの白雪姫!」

何者かに毒リンゴで殺されそうになった白雪姫。捜査を進めると、お城で暮らす王妃が容疑者に浮上しました。

検察官役:「あなたはリンゴが好きですか?」

王妃:「好きではありません」

検察官役:「おかしいですね。あなたのパソコンには『おいしいリンゴ』という検索履歴がありましたよ。なぜ、嫌いなリンゴのことを調べたんですか」

弁護人役:「異議あり! 本件とは関係ありません」

王妃は有罪か無罪か。

子どもたちが下した判決は、果たして…。

検察官役「犯行に使われたフードに王妃の髪の毛」

12日、静岡地裁に集まった20人の小学生。開かれたのは、刑事事件の模擬裁判です。今回の裁判で扱うのは童話「白雪姫」を基にした事件です。

事件の概要はこうです。

白雪姫はリンゴ売りのおばあさんに扮した何者かによって毒リンゴを食べさせられましたが、偶然通りかかった隣の国の王子に助けられ、一命を取り留めます。

殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、お城に暮らす王妃。しかし、容疑を否認しています。

小学生は裁判官・検察官・弁護人の3つの役に分かれ、いよいよ開廷です。

現場には犯人が変装に使ったと思われるフードとつけ鼻が残されていました。

検察側は王妃を厳しく追及します。

検察官役:「犯行に使用されたフードには、あなたの髪の毛、つけ鼻に指紋がついていました。これはどういうことでしょう?」

王妃:「それは当然です。だって、私の持ち物ですから」

検察官役:「おお、なるほど。でもなぜ、そんなものをあなたが持っていたのですか?」

王妃:「今度、お城で仮装パーティーをする予定でした。そこで私が魔法使いに仮装する予定だったからつけ鼻を買った」

弁護士役 白雪姫が王子らと協力して王妃を犯人に仕立てあげた可能性指摘

一方、弁護側は白雪姫が王子らと協力して王妃を犯人に仕立てあげた可能性を指摘します。

弁護人役:「王子のことは、この事件の前から知っていましたか?」

白雪姫:「…会ったのはそのときが初めてです」

弁護人役:「これまで会ったこともない隣の国の王子がたまたま通りかかって、あなたを助けようとしたということですね。あなたは美しい上に、運までお強いんですね」

検察側は「フードやつけ鼻などから王妃の犯行で間違いない」とし、懲役7年を求刑。

一方、弁護側は「王妃に罪をなすりつけたい者の犯行」として、無罪を主張しました。

判決は…

有罪か無罪か。裁判官役の子どもたちは頭を悩ませます。

そして、判決の結果は…

裁判官:「判決を言い渡します。主文、被告人は無罪」

フードやつけ鼻は盗まれた可能性があることなどから、王妃を犯人と断定できませんでした。初めて経験した裁判。

検察官と弁護人、それに裁判官。それぞれの立場で意見を主張する難しさを感したようです。

弁護士役:「自分がしてみて、こんなに大変なんだなって思いました」

検察官役:「自分で考えるというところが、自分にはまだ難しいかな」

姉妹で裁判官役:「それぞれの主張があると、こっちも納得できるし、こっちも納得できるなって、絶対こっちが有罪とか無罪とか判決することが難しかった。人を助ける仕事がやりたいと思うので裁判官もいいかなって。すごく楽しかったので今度また気になったら、いろいろ調べてみようかなと思う」