アドレスで右手首は背屈ととう屈していると説明しました。とう屈しているから前腕とシャフトには約150度の角度ができ、その角度をキープしたまま打てば、ダフリやトップのミスはなくなると申し上げたはずです。

これはインパクトのあと、フォローでも変わらず、右手は返しません。

球を捕まえる(ドローを打つ)か、逃がす(フェードを打つ)かは、クラブを球に衝突させたあと、アウトサイドにクラブを動かすか、インサイドに動かすか、だけの違いです。衝突させた直後に、クラブヘッドをアウトサイドに跳ね上げるように使えば、球は簡単に捕まります。

では、このような動きをクラブヘッドにさせるには、グリップはどう動かすといいのでしょうか。飛球線方向から見たグリップの動きを示すと、下のようになります。

アドレスの位置にグリップが戻ったあと、右手はそれ以上変えるのではなく、真上(親指方向)に跳ね上げるように使ってやるのです。そうすることで、グリップエンドの移動は、ごく小さいのに、クラブヘッドの運動量はすごく大きくなります。

当然、クラブヘッドのスピードは増し、なおかつ実際のスウィングでは右から左に振る慣性が働いているため、体が目標方向に向いていき、右手が返ったように見えるのです。右手は「返す」のではなく、返ったように「見える」だけ――だから、フォロースルーで左手首が背中側に倒れることはありません。

とう屈と右手首の背屈をキープして背骨を反らせば、フォロースルーでクラブヘッドは高い位置に振り上がり、アドレス時より落ちなくなるので、ダフることもなく、クリーンに球だけをヒットできるのです。

出典:『誰でもできるナイスショットの絶対法則』著/佐久間馨