エバはアダムのあばら骨から造られた

創世記の第2章は人類の創造について、よりくわしく述べています。

主(しゅ)なる神は土(アダマ)の塵(ちり)で人(アダム)の形を造り、その鼻に息* を吹き込んで命を宿らせました。そして、東に設けたエデンの園にアダムを連れて行ったのです。

エデンの中央には、命の木と善悪の知識の木が生え、さらに「見るからに好ましく、食べるに良いものをもたらすあらゆる木」がありました。

主なる神はアダムに、ここで地を耕して暮らすよう言い、こう命じました。

「園のすべての木から取って食べなさい。ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう」

神はアダムには助けとなる生き物が必要だと考え、さまざまな生き物を造って連れてきましたが、適当なものはありませんでした。

そこで神はアダムを眠らせて、そのあばら骨の一部を取り出し、その骨で女を造りました。これがエバです。

アダムはエバを一目見て気に入り、「これこそ、わたしの骨の骨、私の肉の肉」と言いました。

 

こうして人類最初の夫婦が誕生したのです。

 

アダムもエバも裸でしたが、恥じることはありませんでした。神に造られたままの無む垢くな心だったからです。

神はアダムとエバにこう約束されています。

「見よ、全地に生える、種を持つ草と種を持つ実をつける木を、すべてあなたたちに与えよう。それがあなたたちの食べ物となる。地の獣、空の鳥、地を這うものなど、すべて命あるものにはあらゆる青草を食べさせよう」

用語解説 *息 息は生命、あるいは聖なる力の象徴。新約聖書にも、イエスが弟子たちに息を吹きかけて聖霊を授ける場面がある(ヨハネ20:22)。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 聖書』
著者:渋谷伸博  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1960年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。宗教史研究家。よみうりカルチャーなどで神話をテーマとした講座も開講している。著書多数。近著に『一生に一度は参拝したい全国の神社めぐり』『聖地鉄道めぐり』『神々だけに許された地 秘境神社めぐり』『歴史さんぽ東京の神社・お寺めぐり』(いずれもジー・ビー)、『あなたの知らない般若心経』(宮坂宥洪監修、洋泉社新書)、『諸国神社 一宮・二宮・三宮』(山川出版社)などがある。