「老後2000万円問題」も積み立て投資で解決!

●これでも十分!4%シミュレーション
GPIFの運用成果や試算をもとに3・7%、5・6%という二つのシミュレーションを紹介しましたが、二つのパターンの間をとった4%のシミュレーションも試してみましょう。積み立てたお金は1260万円に、投資の利益は積み立てたお金を超える1458万円、合わせると2718万円と3000万円近くの資産を形成できます。2700万円強だと、3000万円に少し足りないと思うかもしれません。でも、これが着実にできる人は、10年、20年たって自分のゆとりが出たときに、毎月の積み立て額を増やせます。すると、積み立ててから35年後には、着実に3000万円に到達しているでしょう。


●「月3万円も?35年なんてムリ!」という人へ
このシミュレーションは、30歳の人が65歳になるまでの35年間、月3万円を積み立て投資した場合のシミュレーションです。でも、実際は、「月に3万円も積み立て続けるなんてムリ!」という人もいるでしょう。また、条件どおりに積み立て投資ができる人でも、年3・7%を超える利回りで投資できる保証はなく、実際に形成できる額はこれを下回る可能性も十分あります。

だったら、投資してもしかたがないのでしょうか。老後の準備や資産形成は、0か100かという極端な問題ではありません。2000万円を準備できず、なんとか貯められたのが1000万円だったとしても、なんの準備もしないよりはずっと豊かな生活を送ることができます。用意できた金額が500万円でも、ゼロに比べればずっと安心できます。そもそも、老後に必要な資金はその人の生活スタイル、住む地域の物価や住宅費の事情に大きく左右されます。質素に暮らせる人であれば、そこまでの金額は必要ありません。加えて、家計を見直して生活費をスリムにし、浮いたぶんを積み立て投資に充てることで、資金の準備だけでなく「家計のスリム化」という老後準備ができることになります。少なめの生活費で暮らすことに慣れておけば、準備できる資金が少なくても十分暮らせます。少額しか積み立てられない場合でも、あきらめる必要はありません。今できることを始めることが重要なのです。

【出典】『ほったらかしで3000万円貯める! お金と投資の超入門』
監修:坂本綾子/ファイナンシャルプランナー(日本FP 協会認定CFP Ⓡ) 日本文芸社刊

監修者プロフィール
明治大学在学中より、雑誌の編集に携わり、卒業後にフリーランスの雑誌記者として独立。1988 年より女性誌、マネー誌にて、お金の記事を執筆。1999年にファイナンシャルプランナー資格取得。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立し、執筆に加えて、家計相談やセミナー講師も行なう。2012 年よりフォスター・フォーラム(良質な金融商品を育てる会)の活動に参加、消費者教育を担当。近著に『年収200 万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!』(SB クリエイティブ)、『まだ間に合う! 50 歳からのお金の基本』(エムディエヌコーポレーション)、『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(朝日新聞出版)などがある。