混沌から出でし地母神が神々を生み出し、天地を創造していく

ギリシャ神話の神々が生まれる前、そこにはカオス「混沌(こんとん)」がありました。カオスから最初に生まれたのは豊穣(ほうじょう)の神ガイア(大地の神)です。

続いてタルタロス「奈落(ならく)」、エロス(愛の神)が出現。カオスを合わせた4神で原初神とも呼ばれます。

ガイアはひとりで天空を司(つかさど)るウラヌス、海を司るポントスを生み出し、さらに自分が生んだウラヌスと結ばれ多くの子どもたちを成します(ティタン神族となる)。

その多くは、ギリシャ神話の核となる神々。しかし、中には凶暴な巨人や、50の頭を持つ怪物のような子どももいました。

母としてすべての子どもを愛したガイアに対し、父であるウラヌスは、神としてふさわしくない異形のものたちを受け入れず、奈落に閉じ込めてしまいます。

我が子にひどい仕打ちをするウラヌスに、ガイアは怒り狂います。子どもたちを集め「お前たちの兄弟をひどい目にあわせる父親を倒してくれる子はいないか?」と問うと、手を挙げたのは末っ子クロノスでした。

クロノスは母ガイアと結託し、母の寝室を訪れた父が交わろうとした瞬間、母が用意した大鎌で父の男性器を切り落としたのです。

*ティタン神族:ガイアが息子ウラヌスと結婚して生まれた男神6人、女神6人、計12人の巨神。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界の神々』
著者:鈴木悠介  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
早稲田大学卒業。予備校講師(世界史)。現在は各地でのライブ授業に加え、YouTubeの予備校「ただよび」やオンライン予備校「学びエイド」などの映像配信授業でも活躍中。また教育系YouTuberとしての顔も持ち、YouTube「すずゆうチャンネル」ではさまざまな世界史コンテンツを発信している。