ティタン軍とオリュンポス軍、勝敗の裏にガイアあり

父クロノスを王とするティタン神族に対して、ゼウスは戦いを挑みます。これが、世界をかけたティタノマキア(ティタン神族たちとの戦い)です。

ゼウスはポセイドンやハデスらをオリュンポスの宮殿に召集し、力を合わせて戦います。

しかし敵も同じく神の軍。両者譲らぬ激しい戦いは10年経たっても決着がつきません。

ここで動いたのが原初の神ガイアです。ガイアは子であり夫であるウラヌスによって奈落に閉じ込められた我が子たち……ひとつ目巨人のキュクロプスや、50頭10腕を持つ怪力ヘカトンケイルらを救い出し、味方につけることをゼウスに提案します。

ゼウスはポセイドン、ハデスを連れて奈落に降り、異形のものたちを解き放ちました。闇(やみ)の世界での束縛から解放された彼らは、ゼウスたちの強力な味方となります。

鍛冶(かじ)が得意なキュクロプスは、ゼウスたちに無敵ともいえる武器をつくりました。ヘカトンケイルは、100の手でティタン神族に岩を投げつけます。

オリュンポス軍の激しい攻撃に、さすがのティタン神族も降参しました。世界はオリュンポスの神々のものとなり、ゼウスは父に代わって神々の王となったので。

*奈落:死者の国・冥界のさらに下方にある澱(よど)んだ空間。キュクロプス、ヘカトンケイルはここから救い出され、代わって敗者のティタン神族が幽閉された。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 世界の神々』
著者:鈴木悠介  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
早稲田大学卒業。予備校講師(世界史)。現在は各地でのライブ授業に加え、YouTubeの予備校「ただよび」やオンライン予備校「学びエイド」などの映像配信授業でも活躍中。また教育系YouTuberとしての顔も持ち、YouTube「すずゆうチャンネル」ではさまざまな世界史コンテンツを発信している。