現生の生物より古生物はずっと多い

現在、世界で確認されている生物の種の総数は約175万種です。

しかし、わたしたちがまだ見つけていない生物も数多くいると予想されており、それらを含めた地球上の総種数は約500万〜3000万種だと推定されています(平成25年度版「環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」より)。

つまり、いま生きている生物であっても、科学的に確認できているものは半分にも満たないと考えられているのです。 世界の野生生物の多様性には、未知の部分がとても大きいといえるでしょう。

いま同じ地球で生きている生物ですらこうなのですから、古生物となると、わからないことは当然もっと多くなります。これまで古生物学の分野で化石から確認できた生物は約25万種くらいともいわれています。

しかし、これはたまたま化石として残り、わたしたちが見つけ、分析できた数に過ぎません。現生の175万種の生物の大半を占めるのは昆虫です。昆虫は、陸上や水中などさまざまな環境に適応して進出したもっとも栄えている生物といえます。

しかし、昆虫は化石として残りにくい生物です。太古の地球で生きていた昆虫の仲間の大半に、わたしたちはまだ気づけていない可能性が高いといえるでしょう。

 

地球46億年の歴史で存在した生物は、推定で450万種とも、もっと多く数千万種と考える専門家もいます。 たとえば現在、学問的に認められている恐竜は約1100種ですが、実際には何十万種もいたと考えている研究者もいます。

この地球に暮らしてきた生物の全容がわかるのは、これからなのです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 古生物の話』
著者:大橋智之  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
大橋智之(おおはし・ともゆき) 北九州市立自然史・歴史博物館 学芸員。古脊椎動物担当。1976年、福島県生まれ。東北大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。日本古生物学会会員。