先カンブリア時代から始まった長い道のり

約46億年前、太陽系の誕生とともに地球も誕生しました。その後の歴史は大きくふたつに分けられます。前半が先(せん)カンブリア時代(約46億年前から約5億4100万年前)、後半は顕生累代(けんせいるいだい)(約5億4100万年前から現在)です。前半が長いのにはもちろん理由があります。

誕生直後の地球は、大量の隕石(いんせき)が激しく衝突して集まってできた大きな塊でした。地表はマグマの海(マグマオーシャン)におおわれていました。それが冷えて固まり陸地が形成されるまでに数億年を要しました。

先カンブリア時代のうち、この約46億年前から約40億年前の期間は冥王代(めいおうだい)と呼ばれ、それに続くのが太古代(たいこだい)「始生代(しせだい)」です。

現在、地球最古の岩石はこの太古代のもので、生命も誕生しました。

 

このころ最古の岩石が形成され、生物が生まれました。現在もっとも古い化石とされるのはオーストラリアで見つかった約35億年前のバクテリアの化石です。

しかしグリーンランドの約38億年前の堆積岩(たいせきがん)に生命がいた痕跡が見つかっており、最初の生命はもっと前に誕生していたと考えられます。

約27億年前になると光合成をする細菌、シアノバクテリアの繁栄がはじまり、世界中の海に広がりました。その痕跡を示す堆積物をストロマトライトといいます。

 

シアノバクテリアの光合成によって大気の酸素濃度が急上昇した約25億年前からが先カンブリア時代最後の区分、原生代(げんせいだい)です。原生代には真核生物(しんかくせいぶつ)に含まれる原生生物(げんせいぶつ)「藻類(そうるい)など」が登場します。こうしてようやく顕生累代が幕を明けたのです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 古生物の話』
著者:大橋智之  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
大橋智之(おおはし・ともゆき) 北九州市立自然史・歴史博物館 学芸員。古脊椎動物担当。1976年、福島県生まれ。東北大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。日本古生物学会会員。