示準化石が明らかにした地球と生命の歴史

地層は長い年月をかけて粘土や砂、火山灰、生物の死がいなどが積み重なっています。

 

地層から見つかった化石をもとに区分けした時代を地質時代といい、当時の環境や生物の繁栄・絶滅を知る目安とされてきました。

三葉虫(さんようちゅう)やアンモナイトなどの地質時代を知るために使われる化石を示準化石(しじゅんかせき)、造礁(ぞうしょう)サンゴなどに代表される太古の環境を推定するために使われる化石を示相化石(しそうかせき)と呼びます。

先カンブリア時代が終わり、顕生累代に入ると、カンブリア爆発と呼ばれる急激な生物の多様化が起こりました。地層から見つかる化石も多様になり、ここから地質時代も細分化されます。

顕生累代は大きく古生代(こせいだい)、中生代(ちゅうせいだい)、新生代(しんせいだい)の3つの時代に分けられます。古生代は多様な生物が誕生し海から陸へ進出したこと、中生代は爬虫類が繁栄したこと、新生代は哺乳類が台頭することによって特徴づけられます。

さらに細かい区分である「紀」を見てみると、古生代はカンブリア紀、オルドビス紀、シルル紀、デボン紀、石炭紀、ペルム紀の6つ、中生代は三畳紀(さんじょうき)、ジュラ紀、白亜紀(はくあき)の3つ、新生代は古第三紀、新第三紀、第四紀の3つから構成されています。新生代については、さらに細かい区分である「世」もよく使われます。

一般的にはこれで十分なのですが、じつは専門家の間では、さらに細かい区分が使われており、たとえば2020年に国際地質科学連合に正式に命名された地質時代であるチバニアンは、新生代の第四紀の前半部分にあたる更新世(こうしんせい)の半ば、約78万年前から約13万年前までを示す地質時代とされています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 古生物の話』
著者:大橋智之  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
大橋智之(おおはし・ともゆき) 北九州市立自然史・歴史博物館 学芸員。古脊椎動物担当。1976年、福島県生まれ。東北大学理学部卒。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。日本古生物学会会員。