「隠れ糖尿病」にも効果あり

「糖尿病」は、インスリンの分泌が少なかったり、効き目が落ちてしまったりすることで、血糖値が高くなりすぎて、下げられなくなってしまう病気です。自己免疫疾患などが原因の「1型糖尿病」と糖質の摂りすぎや運動不足といった生活習慣が原因の「2型糖尿病」の2種類がありますが、日本人のほとんどが「2型糖尿病」です。

糖尿病になってしまうと、血糖値が高い時間が続き、血管にダメージを与えます。すると「動脈硬化」「神経障害」「腎症」「網膜症」といった合併症を引き起こすのです。健康診断では、過去1〜2ヵ月間の血糖値の平均が反映される「ヘモグロビンA1c」(HbA1c)を測定し、糖尿病か否かの判定をしていますが、実はこの値が正常でも高血糖を起こしている可能性があります。

それが食事後に血糖値が正常値を超えてしまう「血糖値スパイク(食後高血糖)」です。糖尿病と同様に血管へのダメージが蓄積し、動脈硬化、心臓病、脳卒中のリスクが高まる他、糖尿病になってしまう可能性も高まります。そのため「隠れ糖尿病」とも呼ばれるのです。前述した食後30分の運動で血液中の糖を筋肉で消費する方法は、この血糖値スパイクの予防にも効果があります。

食後に激しい運動は難しいので、食後30分を目安に軽く息が弾む程度のウォーキングを最低10分、できれば20分以上する習慣をつけましょう。また、ウォーキング前の筋トレも組み合わせると効果的です。筋トレを行なうと成長ホルモンやアドレナリンなどが分泌され、脂肪が分解されやすい状態になりますので、効率よく脂肪を減らすことができるのです。

出典:『図解 中野ジェームズ修一のランニング教科書』