外見だけで判断することはできない

 

犯罪を犯した人、これから犯す人を見た目で判断することはできるでしょうか。

 結論から言えば、現代の研究では、明確に判断することはできないとの考え方が一般的です。

 これについては、多くの研究者が取り組んできました。

 体の特徴と犯罪の関係を最初に研究したのは、イタリア人医学者のロンブローゾです。彼は、刑務所に収監されている犯罪者と、犯罪者ではない人を比較し、その原因を突き止めようとしました。研究を重ねた結果、ロンブローゾは犯罪者の身体的特徴として、①小さな脳②厚い頭蓋骨③大きな顎④狭い額⑤大きな耳⑥異常な歯並び⑦鷲鼻⑧長い腕が見られるとしました。これらの特徴は、人間よりも動物に近いと結論づけたのです。

 ロンブローゾの研究は、犯罪を人類学的に捉えた点で評価できるものです。ただし、現在から見ると彼の説には多くの問題点があります。

 その後もさまざまな研究がなされ、近年では連続犯罪者は目に特徴があるといった研究結果や顔の横幅の狭い男性は殺されやすいというような説も出ています。しかし、いずれも、ある程度の統計を基にした仮説の域を出ず、犯罪者や被害者を見た目だけで判断できるという結論にまでは至っていないのです。

出典:『図解 眠れなくなるほど面白い 犯罪心理学』