新天地で迎えるクラブ選手権は
「今年、最初で最後の大舞台」

 10月10日から3日間の予定(※台風14号の影響で11日からの予定に変更)で行われる「第15回全日本女子硬式クラブ野球選手権」。全国の女子野球クラブチームが一堂に会し「クラブ日本一」を決めるこの大会に、久々に出場する女子選手がいる。

 山崎まり――。

 昨季までの7年間、女子プロ野球・埼玉アストライアなどでプレーし、最多打点、最多勝利打点、ベストナインを各1回獲得するなど、輝かしい実績を残し、今季からは新設された埼玉西武ライオンズ・レディースに所属。大会(全日本女子硬式クラブ野球選手権)出場はプロ入り前、アサヒトラスト在籍時の2012年以来、実に8年ぶりになる。

「久しぶりの大会ですし、私自身の調子も上がってきているので、すごく楽しみです。負けたら終わりのトーナメントですから、独特の雰囲気もあります。クラブ選手権には高校(ホーネッツレディース所属時)、トラスト在籍時にも出場していますが、優勝を経験したことはないので、今度こそ『日本一』をつかみとりたいですね」

 新天地で迎えた今季は、コロナ禍で春先からチームも活動を自粛。チーム練習ができなかった時期も、自主練で心身の準備を整えてきた。

「今年はコロナの影響で、大きな大会はこれが最初で最後。私たちだけでなく、全国のクラブチームがここに照準を合わせて準備を進めてきました」

 組み合わせ上、1回戦を勝利すれば古巣・アサヒトラストと対戦する可能性も高い。

「所属していたのもずいぶん前ですし、そこまで意識することはないです。ただ、ライオンズ・レディースにはトラスト出身者が多いので、むしろ向こうのほうが『負けられない』という思いで試合に臨んでくるんじゃないかな」

長打力が持ち味。ホームランを打ちたい

 決勝まで勝ち進めば、3日間で4試合をこなす過密日程となる。優勝を目指すライオンズ・レディースにとってカギとなるのが、山崎選手をはじめとする打撃陣だ。

「うちの場合、投手の頭数がまだ足りていないので、チーム全体で『なるべく早い段階で点を取って、投手を助けよう』という共通認識を持っています」

 チームの主戦を張るのは里綾実、清水美佑のふたり。負けられないトーナメントだけに、大会ではWエースの回転が予想される。彼女たちの負担を打線の力で少しでも軽減させることが、初出場・初優勝を目指すチームにとっての最重要課題だ。

「私自身、長打力が最大の持ち味なので1本でもいいからホームランを打ちたいです。ただ、(試合会場の)袖ケ浦市営球場を調べたら、両翼が98m、センターも122mあるんですね。93〜95mくらいなら『柵越えを狙う!』と言えるんですけど、正直ちょっと厳しいかな……という気もしています(笑)。ただ、それでも例えば外野の頭を越す二塁打、三塁打だったり、場合によっては一気にホームにかえって来れるような、そんな大きな打球を打ちたいですね」

 ――新天地でリスタートを切った女子野球プレイヤー・山崎まりは、さまざまな思いを抱えながら、8年ぶりの大舞台に挑む。

※台風14号の接近に伴い「第15回全日本女子硬式クラブ野球選手権」は10月11日からの開催と全日本女子野球連盟の公式SNSで発表がなされました。今後の詳細は全日本女子野球連盟からの発表をご確認ください(2020年10月10日AM7時時点での情報です)。