クライマーの恋愛相手は・・・?

 実は私の旦那さんもサラリーマンクライマーですので、クライマー同士で結婚をしたことになります。やはりサポートする仲間を選ぶときに、気の知れた人同士がとても楽です。

クライマーにとって、‟グレード“はステータス

 クライマーにとってビギナーからエキスパートまで、ひとつの指標となるのが“グレード”と呼ばれる岩の難しさを表した数字です。日本では『10級、9級…1級、初段…』。アメリカ方式では『V0、V1…V8、V9…』。フレンチ方式では『4、5、6a,6a+,6b,6b+,6c,6c+,7a,7a+…』という具合に、国によって表記の仕方が変わってきます。日本では3級が登れれば中級、1級が登れれば上級と言ったイメージがあります。1級が登れれば、「1級クライマー」という肩書のようなものが得られるわけです。 但し、このグレードはボルダリングジムで登ったグレードではなく、天然の岩での基準になります。ボルダリングジムのグレードはお店によって若干差がありますからね。

 また、登る前にグレードを知ることは難易度が分かり、登るためのヒントにもなり得るので、スポーツクライミングの大会においては、大会終了後に〇課題目は〇段(級)でした、とグレードを発表します。

自分のグレードにふさわしい彼女?

 このマンガのエピソードはあるあるなお話です。自分のグレードが上がるたびに、お付き合いする人も変わっていく人をよくお見かけします。一番大きな理由は、やはり話が合うからだと思います。トレーニングの仕方から技の習得具合など、ビギナーとエキスパートではギャップがありますからね。

 でも、このマンガでは私の友達のように「〇段(級)登れる彼氏(彼女)」と付き合っているという、それがステータスと感じる人もいると思います。もちろん、クライマー同士でなくてご結婚されている方も多くいらっしゃいますので、外見や数字だけにとらわれないことが大事だなと思って、私もまずは相手を思いやる気持ちを忘れないように日々過ごしています。

尾川とも子

宇宙飛行士を目指して進学した早稲田大学理工学部物理学科を卒業。在学時の2000年、国体山岳競技に誘われたことがきっかけで、クライマーの道へ。競技歴わずか3年でアジアのトップクライマーに。その後はチャレンジの舞台を自然界の岩場へ移し、2008年4月に日本人女性初となる難度V12を達成。2012年に世界女性初の難度V14を達成。2012年には「Golden Piton賞」、2014年には「Golden Climbing Shoes賞」を受賞した。現在は2児の母親として「学校にボルダリングウォールを」という夢を追いながら活動中。