釈迦はなぜ、悟りを開いたの?

仏教の開祖となった釈迦は、王の長男として生まれたと伝えられています。釈迦族の国は部族国家でしたので、王といっても一族の長といった存在で、強国のコーサラやマガダの王のような強大な権力はありませんでしたが、それでも豊かな富をもっていました。釈迦は、その後継者として周囲から期待されて誕生したのです。しかし、少年の頃から宗教的なことに関心が強く、修行者となって人間が必然的にもつ苦を克服したいと願っていました。

インドでは、すべての生命は 6つの世界を永遠に転生し続ける〈*〉ものだと考えられていました。いずれの世界に生まれても、いつかは病となり死ななければならないので、これは終わりのない苦痛の連続といえます。ここから脱出するには、苦行などを行なって生死を超越した精神の状態に至る〝悟り〞が必要だとされました。釈迦もそうした悟りを求める修行者になることを願ったのです。

釈迦が修行者になってしまうと、家が断絶してしまいます。そこで、王である父は釈迦の関心をほかに向けさせようとしました。美しい妃を迎えるとともに、美人ぞろいの女官、数々の美食、歌舞音曲で宮殿を満たし、何一つ不快なものがない生活を送らせたのです。釈迦も父の心を察してこうした生活をいったんは受け入れましたが、結局は出家の道を選びました。そして、修行の末に釈迦は悟りを得るのですが、その際に悪魔が美しくセクシーな姿で誘惑し、邪魔しようとしました。しかし、釈迦はあっさりとこれを撃退しています。やはり釈迦は女性があまり好きではなかったようです。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 仏教』
監修: 渋谷申博

イラストや図解を交えた61項目。はじめての人でも仏教の知識や教え、日本の文化がよくわかるエンターテインメント雑学本です。大人の学び直しにおススメ!  「お寺はもともと雨宿りする場所だった」「仏教教団が大きくなったのは、釈迦がシティボーイだったから」「お坊さんの袈裟は、もとはゴミ捨て場の布だった」など、驚きのエピソードや初耳学が満載。仏教って、こんなに楽しい!