2023年11月15日、流導(大阪府吹田市)が主催する、不動産会社や住宅会社向けのイベント「キムラフェス」が大阪市内で行われた。不動産業界で何かに特化し「圧倒的に成果を挙げている」経営者からノウハウや手法を聞くことが目的となっており、#0となる今回は、YouTubeを活用して大きな成果を挙げている2名が登壇した。参加は有料で5万円と、決して安くない価格ながら、参加者は約20名と盛況だった。その様子の一部を紹介する。

画像提供=流導

2023年11月現在、登録者数8.6万人の「不動産屋ラムエイチャンネル」を運営する、内見YouTuberのラムエイ氏の講演では、数百だった登録者数が1月で1万人以上増え、以降も登録者数は増え続けたというあるきっかけを、自身の経験を交えて解説した。

ラムエイ氏は、YouTubeチャンネルの登録者数が少ない原因として「YouTubeを理解していない」「視聴者の心理を理解していない」「自分を理解していない」の3つを挙げる。

左から、ラムエイ氏・はちみつ氏 画像提供=流導

「1つ目のYouTubeを理解していない。これはYouTubeが何をしたいのかを理解しないと動画は伸びないということです。YouTubeを運営しているGoogleは広告屋です。Googleは人が集まる場所を作り、広告を出すことで売上を得ています。1度見て終わりではなく、何度も集まってもらうような価値の高い動画しか見せたくない。やみつきになるような動画しかYouTube上に存在させたくないと考えています。

そのためには、2つ目の視聴者を理解することが大切です。誰に届けたいのか誰が見ているのかを解像度高くイメージできているかが重要です。これがなかなかできていない。普段の顧客層から年代や性別や属性があると思うのですが、そういった方がどこでなにをしていて、どういったきっかけで動画を見るのかを深く追求する。

最後は自分自身を理解しているか。これが一番難しい。何のために動画を投稿し、自分が何ができるのか。何を届けられれば他のチャンネルよりも抜きん出ることができるのかを考える。僕の場合は、YouTubeでの賃貸仲介の集客が目的でした。動画を投稿していくなかで、他チャンネルで伸びている動画を真似たくなるときもあります。しかし、それでは当初想定した視聴者の心理を無視することになり、チャンネルの企画がブレてしまいます。自分が何をしたいのか、チャンネルの柱がなければ視聴者はチャンネル登録しません。YouTube運営は、この3つの要素をひたすら探求することといえるでしょう」(ラムエイ氏)

また、「不動産屋ラムエイチャンネル」の裏方で、動画編集や撮影を担当するはちみつ氏も登壇し、使用している動画編集ソフトや機材の具体的な紹介に加え、動画編集のノウハウなども語られた。

「ゼロ仲介チャンネル」「売る仲介チャンネル」を運営し、YouTubeだけで集客を行う不動産会社グラウンド(大阪市)代表取締役の鈴木宏治氏の講演では、自身がYouTube運営に至ったきっかけや4年で1,200本にも及ぶ動画投稿のチャンネルデータを公開するとともに、今ゼロから不動産チャンネルを作るならどういったチャンネルを作るのかについて紹介した。

グラウンド・鈴木宏治社長 画像提供=流導

「売る仲介チャンネル」では、同社が媒介を預かった物件の売主への活動報告をYouTubeライブによって配信している。鈴木氏曰く「視聴者は自分の物件が動画で取り上げられると、ラジオではがきを読まれたときのような感覚でいる」と語っており、視聴者も巻き込んだライブ配信のならではの活用法といえるだろう。

イベント最後のトークセッションでは、鈴木氏へライブ配信時のポイントについての質問があり、「僕たちがやっているライブ配信は、会議の様子をそのままオンラインで配信しています。預かった物件の方向性や売却の進捗、営業活動報告を公開しています。その際、(視聴者に)見られていると思ってしまうと出演者はぎこちなくなってしまいます。ライブ配信時の視聴者数などはできるだけ見せないようにした方がいいと思います」とスムーズにライブ配信を行う秘訣も語られた。

イベントの締めくくりとして、ラムエイ氏は「YouTubeにおいて一番の敵はやめてしまうこと。上手く行く前に辞めてしまうことです。届けたい相手を明確にして動画投稿を続けていれば結果は出ます」。鈴木氏は「よく動画を見て才能ありますねと言われますが、そんなわけがありません。4年間で1,200本を継続して投稿してきたからこそ成果に結びついた。皆さんもできることです」と、両者とも継続して動画投稿を行う重要性を説く。

イベントを主催した流導・代表取締役の木村圭志氏は、「今回のイベントにかなり手応えを感じている。これからも独自のノウハウを持ち成功している方の話を聞きつつ、自分たちのやり方が見つかるような場を提供していきたい」と語った。

次回の開催は2024年1月〜2月頃を予定している。