熱心に仕事を続けていくうちに身に付いていく、商品やメニューに関する専門知識。プロとして褒められるべきスキルなのですが、注意も必要なようです。無料メルマガ『飲食店経営塾』では著者で若手飲食店コンサルタントとして活躍中の中西敏弘さんが、優秀・熱心な専門家だからこそ、接客の際に心がけるべきポイントを記しています。

専門家だからこそ、お客様との間に「ギャップ」が生まれる!

「このワインは、ご存知○○ワインです。その中でも上出来のワインだと思いますので、ぜひ、一度飲んでみませんか?」

とは、ある店でスタッフがワインを僕たちに説明してくれたスタッフのことば。でも僕は、ワインは大好きだけど、それほど知識はないので、「○○ワイン」と言われても「……」。なので、結局、「どれが一番おすすめ?」と尋ねて、それを頼むことにしました。

でも、よく考えるとこの接客は、すごくもったいない!

知識があるからこそ、もっとお客様に分かりやすい「ことば」「内容」で伝えると、スタッフへの信頼感も高まり、そのお店へのロイヤリティももっと高まるはずなのに…。

同じことを毎日やっていると、どんどん専門知識がついてきます。そして、それが「当たり前」になって、仕事をするようになってきます。だから、自分が話している事の何が「専門的なこと」なのか、だんだん分からなくなって、無意識のうちに、「専門的なことば」を使ってしまいガチです。

ここに、お客様と売る側の「ギャップ」ができます。

もちろん、お客様の中にも知識に深い人もいますが、基本的には素人。だからこそ、お客様に「わかりやすい」説明をすることが必要。なので、冒頭の説明では、ワインは好きだけど、ただ赤ワインだと「重いか軽い」しかわからないお客様からすると、この説明は「……」。

もし、ワインに造詣の深いお客様はきっとスタッフに、「なんかいいワインある?」なんて聞く人はいません。きっと、ワインリストだけ見て、自分でワインをチョイスすることでしょう。そして、出てきたワインを飲みながら、同じテーブルの人に、自分の知っているワインの知識を話すことでしょう。

つまり、お客様の振る舞いや言動で、こちら側が「どんな人なのか」を察知し、お客様に合わせた対応ができるスタッフこそが、「プロのスタッフ」と言えるのです。

知識の深い人には何も話さず、知識がない人にはできるだけわかりやすく。

他には、スタッフと話したいお客様か、それとも、放っておいて欲しいと思っているお客様かを見分けることも大切。ちょっとした会話に「くいついてくる人」は、どんどん話かけていい証拠。反対に、「あまり乗ってこない人」は、放っておいて欲しいということ。これを見極めないで、接客を行ってしまうと、お客様満足度は下がってしまいますよね。

飲食の仕事をやっているということは、飲食のプロということ。だから、どうしても「専門的な目線」になりがちで、そこに、お客様との「ギャップ」が生まれている可能性があります。だからこそ、常に、自分たちが「専門的になりすぎていないか」「これはお客様には分かるだろうか」といつも問いかけることが重要です。

皆さんのお店、接客、メニューが、お客様との「ギャップ」が生まれていないかどうか、ぜひ確認してみてください!

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『飲食店経営塾』

著者/中西敏弘(記事一覧/メルマガ

若手飲食店コンサルタントして、人気急上昇中の飲食店経営コンサルタント、中西敏弘が「売れる」飲食店作りの秘訣を論理的に、そして分かりやすく解説します。

出典元:まぐまぐニュース!