文化人類学者である川喜田二郎氏が1967年に考案した、情報をまとめるための「KJ法」は現在でもさまざまな分野で使われる手法です。今回の無料メルマガ『食品工場の工場長の仕事』では著者で食品安全のプロである川岸宏和さんが、身近な事務用品で手軽に始められ、新商品の開発や改良のアイデア創出にも役立つKJ法の効用を、具体的なルールを交えながら解説しています。

KJ法の活用

KJ法は日本人の川喜田二郎さんが提唱した管理手法です。新商品などの問題点を整理分類する時に特に有効な手法になります。KJ法は特に複数の作業者で考えを纏める時に有効な方法だとおもいます。KJ法を行うためには次の物を準備します。

大きな紙(模造紙など) ポストイット(模造紙に貼ったり剥がしたり出来る紙) 筆記用具

KJ法は一人でも行う事ができますが、複数人で行った方が効率よく問題点をまとめる事が出来ます。KJ法にかかわらず、アイデア新商品を考えるためのブレインストーミングを行う時には、注意する点がいくつかあります。

役職立場などは関係無く発言する事 他の人が発言した事を否定しない事 同じ意見でも必ず自分の意見としてもあげる事 積極的に参加すること

などが大切な点になります。

KJ法を行う時にはテーマを決めます。今回は「ノートパソコンの不満点」と言うテーマにします。参加者は5名で各自ポストイットに20点以上の不満点を書き出します。

ポストイットに書き出す時には必ずポストイット1枚に一項目書くようにします。一枚に2項目以上書いてしまうと分類する事が出来なくなってしまいます。

1時間と言う風に時間を区切って参加者に不満点を書き出してもらいます。その時に、雑談などの会話、相談等はしない方がいいと思います。

大きな紙で分類を行う

複数人で作業する時には、同じ物を見ながら作業した方が効率的になります。会議を行う時でも、ホワイトボードに書きながら話を進めると「言った、言わないと」後でもめる事が少なくなります。

コピーが出来るホワイトボードはコピーを残し、コピー出来ない場合は、写真を撮る事で議事録の代わりにする事も出来ます。

KJ法も同様で参加者全員で同じ物を見ながら議論出来る事で、新しい問題点の発見が出来るのです。

机に模造紙を広げます。模造紙の上に、5×20枚のコメントを書いたポストイットを広げます。この100枚のポストイットを幾つかの島に分類します。この時の分類途中で新しい問題点に気がついた場合はポストイットに更に記入します。島は多くても10個以下にした方がいいと思います。問題点を書いたポストイットは多ければ多いほど私はいいと思っています。

島に分類する時に注意すべき事は、たった1枚しか貼られない島も発生すると言う点です。99枚対1枚と言う事になるかもしれません。

分類が終われば島に名前を付けます。パソコンの不満点であれば、「電源」、「重さ」、「スピード」、「取り扱い」、「価格」などと言った名前を付けるのです。

議論の中で数値で確認できる事があれば確認しメモをして置く事が必要です。「充電するのに時間がかかる」等と言った不満がある場合は、何分くらいで充電が出来れば満足出来るかを議論しておくと、後から要求品質票を作成する時に役に立ちます。

KJ法で纏めた物を、島の名前と内容を纏め現状の問題点とします。

新商品を考える前に、改善を行う必要のある商品、ベンチマークの商品についてKJ法で問題点、改善すべき点を議論する事で新商品のテーマが明確になると思います。

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