2020年、未知のウイルス出現と感染拡大に翻弄された世界ですが、2021年は中国起源の「不動産バブル崩壊」が元となり、経済面でさらなる打撃を被る可能性があるようです。今回のメルマガ『【動画で解説】洞口勝人の「ザッ 資産運用!」』では著者でファイナンシャルプランナーの洞口勝人さんが、中国当局による「総量規制」がもたらすマンション価格の下落が世界に与える影響を分析・解説しています。

中国−総量規制とマンション価格

中国の金融監督当局は12月31日、2021年1月から銀行の住宅ローンや不動産企業への融資に総量規制を設けると発表した。

 

銀行の資産規模に応じて、総融資残高に占める住宅ローンなどの残高の上限比率を定めた。新型コロナウイルス対策の金融緩和により一部都市で発生した不動産バブルへの対応を強める。

 

中国は2020年初めに新型コロナがまん延し、中小企業支援などのために金融緩和を拡大した。その副作用であふれたマネーが不動産市場に流れ込み、大都市ではマンション価格が高騰。

 

不動産関係者によると、広東省深セン市などでは地元当局の販売規制が厳しい新築物件が入札後すぐに転売される例も出ている。

 

需要が過度に膨らみ、転売された中古物件が新築物件より高値で売れるという事象もあるという。

 

2020年12月に開いた中国共産党の経済分野における最重要会議、中央経済工作会議は不動産バブルを「突出した問題」と位置づけた。

 

「不動産は住むものであって投機の対象ではない」と強調。各都市で最適な政策をとり「不動産市場の安定した成長を促す」とした。不動産市場の安定に向けて、不動産会社の負債に依存した事業拡大も警戒する。

 

人民銀行などは、開発業者の負債規模に応じて新規の銀行融資を制限する資本調達規制も全面適用する方針だ。

(出典:日本経済新聞「中国、住宅ローンに総量規制 不動産バブル対策」2020/12/31)

これはいったい何を意味するのでしょうか?

1990年の日本の「総量規制」に極めてよく似ています。

日本も金融緩和による不動産大暴騰が起こり、その後「総量規制」により「バブル」が弾け大暴落しました。

日本は当時「土地本位制」でしたが、中国は個人の土地保有が認められていないため「マンション本位制」です。

中国のマンション価格大幅上昇はここ20年で5〜6回にもなります。

日本の場合、一般的なサラリーマンの年収に対するマンション価格が7倍前後ですが、中国は40〜80倍にもなります。

ちなみに、中国のマンション価格上昇(売却益・含み益)が個人消費伸びの源泉になっています。

中国当局も現状を「不動産バブル」と認めています。

「総量規制」のためにマンション価格が下落するとどうなるのでしょうか。

総量規制→マンション価格下落→個人消費減退→中国の景気悪化→世界の景気悪化。

私は、中国のマンション価格が世界の景気拡大をここまで引っ張ってきたと考えています。

その価格が「バブル」状態にあり「突出した問題」であるため「総量規制」によって冷やすということは、マンション価格が大きく値下がり→中国の個人消費が伸び悩み→世界経済に多大な影響を及ぼす可能性が高いということになります。

2021年はコロナ感染拡大の一方で、中国のマンション価格下落→GDP1,500兆円の中国の景気悪化→世界景気に急ブレーキをかけるという流れになるのではないでしょうか。(メルマガより一部抜粋)

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