新型コロナウイルスの感染対策としての規制により、生活スタイルが変わったため、気づけば自分のスタイル(体型)が変わっていたという人も多くいるようです。こうした変化をすぐに捉えて売る物やサービスに取り入れる戦略に長けているのがIT企業やコンビニです。今回のメルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』では、著者の理央さんが、。アップルウオッチやfitbitなどのスマートウオッチを供給する企業とコンビニ各社が「コロナ太り」を捉えて展開するサービスを紹介。売り伸ばしのヒントを伝えています。

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なぜ、コンビニはコロナ太り商品に力を入れるのか?スマートウオッチとコンビニに共通する、売り伸ばしの方法

コロナ太りの対策商品が、このところ目立っています。リモートワークや外出の規制などで、どうしても運動不足になりがちなことと、家にいると、どうしてもストレスがたまり、間食が増えたり、食事を多くとってしまったりと、太ってきてしまいがちです。

このような背景を受けて、やせたい、健康管理をもっとしたい、というニーズが増えてきている中、企業各社がこの市場に合わせて、新製品やサービスを市場に出しています。

IT関連のデバイスも、健康志向の製品が目立つ中、もう1つの特徴として、ハードとソフトをマッチングさせたサービスを、充実させています。アップルウオッチも、数多い機能の中でも、健康管理の機能を充実させているし、fitbitというスマートウオッチは、健康に特化した機能のみが搭載されていて、そのスマホアプリにも、体重や健康管理の機能のアプリが増えている感じがします。

また、私が使っているRenphoという体重計は、スマホアプリと併用して使うと、毎日の体重を測れることに加えて、体脂肪率や筋肉量なども測定できる上に、それらを推移で見ることができるので、自分の健康状態を管理するにはぴったりです。

デバイスというハードを売るだけでは、売り切りの商材になってしまいますが、ここに、コンテンツを提供できるソフトを組み合わせると、継続のビジネスになります。さらに、アプリ内で有料のコンテンツを用意することで、売り伸ばしにもつながる、という仕組みです。

IT企業はアジャイルというコンセプトで、素早く動くことを信条としていることが多いため、このようなニーズの変化の中での、自社のビジネスチャンスを逃しません。

一方で、このあたりのニーズをいち早く掴むのが得意なのは、やはりコンビニエンスストアです。セブンイレブンは、ホームページで、「体が気になる方へ」というテーマで、食物繊維が採れる、タンパク質が採れる、糖質控えめ、の3つのカテゴリーの商品群を、大きくアピールしています。

中を読んでみると「タンパク質は体の主成分」とか、「食物繊維は野菜に含まれている」「糖質は必要だけれど、とりすぎに注意」というような商品の内容のみでなく、食べるとこうなる、という効用が説明されています。

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顧客はモノやサービスが欲しいのではなくて、そのモノやサービスを買って、使ったら自分がこうなる、という「効用」や「便益」が欲しいので、このコミュニケーションはとても的を得ています。「タンパク質が含まれています」、と言われてもピンときませんが、このように、「多くとれると、じぶんがこうなる」、という効用が描かれていると、買ってみようという気持ちになれるのです。

また、どうしても、“健康にいい食べ物”と言われると、「体に良いのはわかるけど美味しいのかな?」、と思ってしまいがちです。

セブンイレブンではさらに、タンパク質、食物繊維、糖質控えめ、の食品には、それぞれに小さくて丸い形のステッカーを作り、商品に貼っています。買う人にしてみると、何を摂取できるのか、がわかるので、ちょっと買ってみよう、という気持ちになります。日経MJによると、セブンイレブンのこの健康商品シリーズ全体の販売額は、コロナ前の20年1月に比べて7割増えた、とのことです。

コンビニ他社も力を入れていて、ローソンでは、健康機能性ベーカリーの販売が、やはり昨年同期比で約4割増加しましたし、ファミリーマートでも、大麦入りのおにぎりが売れているそうです。

コンビニでは、限られたスペースに、売れるものを厳選して置き、売らなければなりません。なので、このように、何が売れるかをいち早く察して、品揃えすることが大事です。そしてさらに、ナショナルブランドだけでは、他社と差別化ができないので、PBのような、自社だけの商品開発が、磁石のように顧客を引き寄せる“マグネット商品”として、来店する決め手になります。

ここのところ、PBも値段の安さだけではなく、セブンプレミアムシリーズのような、少し高級でいいものを開発したり、この健康シリーズのように機能性を充実させたりと、各社が工夫を凝らしています。

「今までの商品が売れなくなってきた」「思うように売り伸ばせない」という売れない問題の根っこには、これらの事例のように、伸びる、とか、大きい、というチャンスを見つけること、すなわち“市場機会”を見つけられるかどうか、があります。PEST分析など、便利なフレームワークを使って、市場の変化に敏感になって、売り逃しをなくして、売り伸ばせるように、していきましょう。

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image by:Tooykrub / Shutterstock.com

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