わさびの加工食品を作り続けているカメヤ食品。日本でも有名ですが、実は海外にも進出しており、輸出額はこの2年で2倍にもなっているそうです。そこで今回は、メルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』の著者で、MBAホルダーの理央 周さんがその海外でのマーケティングの秘訣を紹介しています。

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なぜ「おろし本わさび」のカメヤ食品は海外でも評価されたのか?〜売り物を変えずに売り先を追加する事例

わさびの加工食品のカメヤ食品が、輸出額を2年で約2倍に伸ばしているそうです。

カメヤ食品は、静岡の伊豆のわさびを使っている、本格的なわさび食品の会社で、わさびおろしや、料理に使えるチューブに入ったわさび、わさび漬けなどを生産販売しています。

私は学生時代に4年間静岡にいたのですが、わさび漬けは定食などを食べる時に、結構日常的に出てくる、静岡では毎日のご飯のおとも、といった感じでした。

確かにわさびは、刺身や寿司には欠かせませんし、わさび漬けもに日本酒のおつまみにぴったりで、かまぼこなんかに醤油と合わせてつけても美味しいですよね。

そういったザ・日本の味というイメージなので、このニュースを聞いた時には、それを輸出、しかも欧米へ、というのが意外でした。

KAMEYA WASABIとローマ字で検索してみると、たくさんのホームページやブログなどで紹介されています。

もちろん、カメヤのホームページには英語のページもあり、そこには美味しそうなローストビーフの横に、おろしたわさびが盛ってありました。

考えてみれば、牛肉にわさび醤油をつけて食べると美味しいですし、健康的なイメージもあります。

これまでカメヤは何度も海外展開し、撤退もして、試行錯誤をしたそうですが、JETROのホームページに、カナダに視察に行った時に、ドライブインで売られているのを見て、これはいける、とわさび加工品を、2010年に再度輸出することにしたそうです。

今は海外の小売店と直接取引をしたり、現地の展示会に出展したりと、精力的に動いているとのこと。

国内ではわさびの出荷額も減っているそうですが、欧米では増加しています。

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このカメヤの取り組みは、売り物は変えずに、売り先になるターゲット層を変えて、「売る場所を追加して」「売り方を変えた」、ということになります。

マーケティングは、「何を」「誰に」「どうやって」買ってもらうか、を考え実践すること。それぞれ、「売り物、売り先、売り方」ということになります。

売れない問題があったときに、製造業は得のそうですが、売り物を変えるのは大変です。製品開発にアイディアが必要ですし、実現可能性を高める技術も必要です。テストマーケティングをやり、仮説を検証し、量産にもっていくまでには多くの予算と時間がかかります。

カメヤは、売り物のわさびは変えずに、欧米の市場を開拓した、つまり売り先を追加したのです。

欧米ではいくら健康ブームで、日本食が認知されてきているとはいえ、食生活や食べ方は異なります。また、わさびそのものも、いわば「調味料」的な食材。魚や肉に合わせてその良さを発揮します。

なので、日本と違いゼロから食べ方を伝える必要があります。これは「売り方」の中の、“メッセージ”を、ターゲット層に刺さるように、変えたのです。

国内市場の鈍化の中で、海外市場に伸びる可能性を見つけ、自社の強みを発揮できる売り物を、ターゲット層に向けて発信する。

マーケティングのセオリーどおりの取り組みです。

が、ここの見逃せないのは、何度も上手くいかなかったことに、腐らず諦めず、チャレンジを繰り返したことです。

どんないい製品でも、一度でうまくいくとは限りません。また、どんないい計画を立てても、思い通りにはいきません。私も30年マーケティングをやってきて、痛感しています。

ただ、売れた商品、うまくいった企業の共通点は、「諦めない」こと。まさに継続は力なり、なんですよね。

チャンスがあるところを見つけて、ターゲット層がいるところに売る場所を追加した、そして、チャレンジを繰り返し、成果を出したという、好事例です。

日本の食材、しかもわさびが欧米の食卓にあると思うと、ワクワクしますよね。

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