毎回2時間以上会議に費やしていて、実務がまったく進みません……そんなビジネスパーソンからのお悩みが、メルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』著者で、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんのもとに届きました。どうすれば、摩擦なく問題を解消することができるのでしょう?

部内の会議が長く2時間はざら、長いものは3時間を超え実務が全く進みません。会議を短くすることができるでしょうか

Question

shitumon

老舗の中堅メーカーですが、部内の会議が長く2時間はざらです。週に1回ならいいほうで2回以上のこともあります。長いものは3時間を超えます。午後1時に始まって午後4時を超えるのはざらです。部長が議論好きで、私を含む課長5人を集めたり、部下の主任15人も加えたりで、皆、実務が全く進みません。何度か問題点をお伝えしても、ほとんど聞いてもらえません。どのようにすれば、会議を短くすることができるのでしょうか。18時を過ぎると部長は帰ってしまい、残された課長や主任はそれからやっと仕事にかかれるので、連日21時を過ぎます。

 

 

赤羽さんからの回答

ご相談どうもありがとうございます。こういうのは本当に困りますね。部長は活発な議論をして、自分がよい上司だと思っていると思います。多分議論の質も低くて、KPI達成につながる議論ではないのではないでしょうか。

取り得る一番効果的な手段は、課長5人で話して合意後、誰かが代表して部長の上司に内密に話し、会議時間削減運動を事業部全体あるいは全社で始めてもらうことです。

これが一番摩擦がなく、実効性が高いと思います。部長の上司はこの問題を把握していない可能性が大きいので、実態がどうひどいのか、それで業務がいかに遅れているのか、それを挽回するために皆がどれほど残業をしなければならないのかをよく説明します。

苦情を伝えるというよりは、実態を知っていただくということですね。

そういう部長を放置しているということは、会社全体がスピードや生産性、即断即決、即実行などに全く疎い可能性が高いので、事業部全体あるいは全社で始めることは意義があります。

この活動が始まるとき、課長5人の画策であるということを部長に絶対知られないようにする必要があります。部長の上司はそのへんはわかってくれると思いますので、自分たちの間から漏れないようにお互いしっかり確認してください。

次善の策は、部長に直接言うことですが、多分、これだけ議論過ぎでスピードや生産性などに鈍感な部長に問題提起してもあまり響かないか、一時的に短縮してすぐまた戻ると思います。

他の策としては、会議の議事進行を5人の課長が持ち回りでやると提案し、議事を速やかに進めることです。部長というむずかしい存在があるものの、5人が一致団結し、ロールプレイングなどで練習もしておけば、あるていどは改善できる可能性があります。

● 相手の気持ち、立場がすぐ理解できるロールプレイングのやり方

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