東京都が渋谷に設置した若者向けワクチン接種会場は、初日から多くの希望者で混乱し不満が多く出ました。これに対し小池都知事は「密でしたね。工夫してほしいですね、現場で」とコメント。このような姿勢を批判するのは、メルマガ『佐高信の筆刀両断』著者で評論家の佐高信さんです。都議選で小池氏自ら応援に駆けつけた木下富美子都議の無免許運転について説明責任を果たさず、一方で都民に移動の自粛を訴えながらオリパラ開催というアクセルを踏むなど、その言動には矛盾が多すぎると指摘します。

小池百合子知事の「他人事」

コロナの感染爆発に小池百合子は「自分事として考えてください」と都民に呼びかけた。しかし、自分事でなく他人事として考えているのは小池自身ではないか。自分事として考えるなら、オリンピック開催にあくまで反対しただろう。菅義偉と共にそれを強行して、感染を爆発させて、よく、そんなことが言える。しかし、この鬼百合はそれが言えるのである。

都議選の最中に「無免許運転」で「人身事故」を起こし、それでも都議をやめない木下富美子は「都民ファーストの会」に所属していた。言うまでもなく小池がつくった会で、都議選の最終日に小池は木下の応援に行っている。

木下の選挙区である板橋区の住民が、小池に説明を求め、警察当局にも迅速な捜査を促す「請願書」を提出した。「都民ファーストの会」は木下を除名したが、木下は都議をやめていない。それこそ、小池は「自分事」として釈明する責任があるだろう。しかし、政党も何度も変えている小池は鉄面皮にダンマリを決め込んでいる。

また、パラリンピックの学校観戦に、都の教育委員会のメンバーの大半が反対したのに、菅の口マネのように「より安心・安全な形でできるように準備を進めていく」と強行を宣言した。

オリンピックを開催して、バッハならぬバッカから菅と小池は賞をもらったが、対立しているといわれる菅と小池はこの点では同じ穴のムジナなのだろう。コロナに対してブレーキをかけるどころかアクセルを踏んでいる彼らがトップの国や都に私は税金を払うのをやめたいくらいである。

東大教授の加藤陽子は『この国のかたちを見つめ直す』(毎日新聞出版)で、現在の自民党の議席は「不自然な多数」だと指摘する。

「2012年の衆議院選挙をみれば、自民党は小選挙区の得票率43%で、議席数の79%に当たる237議席を占有した。だが比例代表で見れば同党に投票した人の数は全有権者の16%だけなのだ」

小選挙区制によってそうなっているわけだが、そんな自民党の石原慎太郎でさえやらなかった暴挙を小池はやっている。都知事として石原は、関東大震災の際の朝鮮人虐殺を追悼する催しにメッセージを寄せていた。いや、石原ならずとも、それまでの都知事はみな寄せていたのである。石原の後の舛添要一らも送っていた。

ところが小池はそれをやめる。それで、朝鮮人差別を煽るヘイトスピーチの奴らを喜ばせることになった。もともと小池はタカ派ならぬバカ派の集まりの日本会議の有力なメンバーであり、とんでもない差別思想、排外思想を身につけている。しかし、都民はそれを見抜けず、小池を再選させてしまった。小池にあるのは希望ではなく、野望である。それだけだ。

image by: 東京都知事 小池百合子の活動レポート − Home | Facebook

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