1票の格差の広がりにより、次回の衆議院総選挙では都市部で10増、地方で10減が既定路線となっていますが、10減の対象となる地方選出議員を中心に不満の声が大きくなってきました。またぞろ自分たちの都合のいい解釈を持ち出し3増3減案なども聞こえてきます。メルマガ『石川ともひろの永田町早読み!』著者で小沢一郎氏の秘書を長く務めた元衆議院議員の石川知裕さんの場合は、1票の格差是正は「当然大事」としながらも、地方の声が届きにくくなることに懸念を表明。その問題を軽減するため、減らされる地方と増える都市部の「合区」という独自の案を提唱しています。

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1票の格差と政治家の選び方/選挙区割りの新規立法を提案する

小選挙区比例代表並立制度は、最初の選挙を行ってから25年が経過した。

それ以前の中選挙区制度については、

政治家のサービス合戦が激しく政治家の質が上がらない 政権交代が起きにくい

という指摘があり、現状の小選挙区比例代表並立制が1993年の細川連立政権下で導入された。

私の師である小沢一郎が主導的な役割を果たしたことは周知の事実だ。カナダなど小選挙区制度を導入した結果、劇的な政権交代が起きていたことなどを引き合いに出し、「導入すべき」と主張したのが小沢だった。

確かに2009年には政権交代が起きた。だから、政権交代が実現できることは証明された。一方で、風により左右されやすく、その時の風で受かってしまうため、政治家が努力しないなど問題点も指摘されるようになった。加えて過疎が進み地方の小選挙区が減少してきていることも悩みの種となっている。

2016年に導入された「アダムス方式」により、次回の衆議院総選挙で10増10減が断行される予定となっている。減員区は過疎が進む田舎であり、増えるのは東京を中心とした都市部だ。これに待ったをかけたのが、島根県選出の細田博之衆議院議長だ。3増3減で落ち着かせる案を提示している。

国会議員は国民全体の代表である。だからこそ1票の重みが平等でなければならないから、1票の格差が広がると憲法違反になる。違憲判決が出ると格差是正のために選挙区の区割りを変更する。地方で過疎が進んでいる現状では、地方の議席が減るのは必然となる。

1票の格差を是正することは当然大事である。しかし、地方の声を国政に反映することも国土の均衡発展を考えると捨ておけない。そこで私は以前から、小選挙区比例代表制を維持しながら地方の選挙区を維持する案を提示している。飛び地のルールを適用して田舎の選挙区を維持するのだ。例えば今回、減員対象となる選挙区と東京の選挙区を一つの選挙区とするのである。

国会議員は国民全体の代表だ。一例を挙げよう。二階俊博・元自民党幹事長の選挙区である和歌山3区は、次の「10増10減」でなくなる予定だ。この選挙区に東京23区の人口の多い選挙区の一部を加えることで、和歌山3区は維持できる。こうした考え方である。

仮に利益誘導ばかり優先すると東京での有権者の反発を招くことも考えられる。都市部と地方の住民双方の利害を考えながら政策を実行していかないと、落選の危機を迎える。

東北も含め地方の議席はますます減少していく。北海道も選挙区が広がり過ぎて大変になっている。そこで以下の立法を提唱したい。

現行の小選挙区数289を維持すること。 1票の格差を是正するために都市部との合区を行うこと

いかがだろうか。

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