次々と表面化する自民党と旧統一教会の深い関係。この問題について、「何が問題か、ボクよくわからないんです」と言ってのけたのが、自民党の総務会長を務める福田達夫代議士。政治家の系譜は曽祖父に始まり、祖父も父も総理大臣を務めた生粋の世襲議員。大炎上した福田氏の発言に対し「つけるクスリがない」と呆れるのは、評論家の佐高信さん。今回のメルマガ『佐高信の筆刀両断』では、自民党の世襲議員の劣化ぶりを嘆き、三面記事に目を潤ませて政治家の資質を説いた自民党の代議士、河野金昇氏の言葉を紹介しています。

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統一教会と自民党のただならぬ関係

元首相の海部俊樹が秘書として仕えた自民党の代議士、河野金昇は新聞の三面記事をよく読んだという。そして親子心中の記事などが出ていると、いまにも泣き出しそうな顔で、「海部君、親子心中の記事が出ているよ。悲しいねぇ。こういう記事を読んで心が痛まないような男は政治家の資格はないよ」と言った。

又、足が不自由だった河野は、「足が治って運動会で1等になった夢をよく見るんだ。でもなあ、テープを切った瞬間に目がさめるんだ」という話をしながら、こう諭したとか。「政治とは、日の当たらないところに血を通わせるものでなくちゃいけないんだ。働く人や弱い人の味方、そんな政治家にならなきゃダメだよ」。

世襲の政治家はこういう感覚を身につけられない。麻生太郎、岸田文雄等、2世、3世の政治家が多くなって、自民党の劣化は救い難くなっているようである。

やはり、ボンボンの総務会長、福田達夫が統一教会と自民党の“癒着”について、「ボク自身がまったく関係がないので、何でこんなに騒いでいるのか、正直な話よくわからない」と言ってのけた。霊感商法による被害の実態も、自民党との関係も「よくわからない」ということだろう。つまりは、三面記事を読む精神がないのである。

「わが党が組織的にある団体から強い影響を受けて、それで政治を動かしているのであれば問題かもしれませんけど、ボクの理解の範疇だとそういうことは一切ないので正直に言います。何が問題か、ボクよくわからないんです」とも福田は言ったが、つけるクスリがないという感じである。

岸信夫、細田博之と、やはり、世襲議員の感覚がひどい。確かに、こうしたボクちゃんでなければ、統一教会とのただならぬ関係は続けてこられなかっただろう。『週刊新潮』の7月28日号で永田町の事情通が、特に自民党との癒着の実態をこう打ち明けている。

「(統一教会は)勝共連合や関連団体を通じて、国会議員のところにスタッフを送り込んでいました。派閥や政党には統一教会サイドに話をつなぐ窓口役がいた。彼らの仲介で議員の中には秘書や運転手を教会から派遣してもらう者もいました。スタッフの給与まで教会丸抱えのケースもありましたね。あるいは、選挙になると、教会から数十人単位で運動員が送り込まれ、ポスター張りや電話での投票依頼などを行うんです」

「とにかくよく働くんです。朝6時から始まって、夜の10時くらいまで懸命に働いてくれて文句ひとつ言わない。見返りを求めない。やはり宗教的情熱で働く人たちは違うんでしょうね」

しかし、「タダほど高いものはない」ということではないか。俗に「みこしは軽くてパーがいい」と言われるが、世襲のお飾り議員たちは選挙とかの実態をよく知らない場合もある。それで罪を免れるわけではない。

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image by:福田達夫Facebook

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