いよいよ決まったトランプ次期大統領。安部総理が就任前に会談するなど世界中から注目を集めていますが、トランプ氏を語るときに忘れてはならないのが「トランプファミリー」と呼ばれるトランプ氏の家族です。トランプ氏が大統領就任後も肉親が政権の重要なポストに就くことになるのでしょうか? メルマガ『NEWSを疑え!』の著者で軍事アナリストの小川和久さんは、肉親で固めた政権は碌なことにならない、と厳しく指摘しています。

トランプの肉親が動かす?政権移行

米国大統領選で当選したドナルド・トランプ氏の政権移行チームの輪郭が明らかになってきました。

このチームの力量次第でトランプ政権の成否が分かれ、任期が8年まで行くかどうかも決まるわけですから、目を離すわけにはまいりません。

 政権移行 責任者にペンス氏 トランプ氏実子も起用

【ワシントン西田進一郎】米国のドナルド・トランプ次期大統領(70)は11日、来年1月の就任に向けた政権移行チームの陣容を刷新した。選挙戦中から責任者を務めたニュージャージー州のクリス・クリスティー知事をチームの執行委員会副委員長に降格し、マイク・ペンス次期副大統領を責任者に任命した。執行委メンバーには実子3人を含む身内や側近を起用した。

クリスティー氏は政治的報復として同州内の道路を意図的に封鎖したスキャンダルで元側近らが有罪評決を受けたことが響いたとみられる。元下院議員で党指導部も務めたペンス氏を責任者にすえることで、連邦議会との連携を強化、政権移行をスムーズに進める狙いもあるとみられる。

執行委副委員長は、クリスティー氏に加え、共和党候補指名争いで敗退した元神経外科医ベン・カーソン氏▽ニュート・ギングリッチ元下院議長▽マイケル・フリン元国防情報局長官▽ルドルフ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長▽ジェフ・セッションズ上院議員──を指名した。

執行委メンバーには、大統領首席補佐官の有力候補に取りざたされる保守系メディア「ブライトバート・ニュース」幹部でトランプ氏陣営の最高責任者を務めたスティーブン・バノン氏▽同じく同補佐官有力候補の共和党全国委員会のラインス・プリーバス委員長▽トランプ氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏▽長女イバンカ氏▽次男エリック氏▽イバンカ氏の夫ジャレッド・クシュナー氏らも指名された(11月12日付け毎日新聞)

この記事で気になるのは、友人など単なるトランプ氏の「身内」にとどまらず、肉親である長女イバンカ氏、次男エリック氏、イバンカ氏の夫ジャレッド・クシュナー氏らが有力視されていることです。

身内や肉親で固めた政権が腐敗や暴走につながりやすいことは、洋の東西を問わず枚挙に暇がないほどです。

どんなメンバーでチームの陣容が固まるのか、その点からも注目したいと思います。

既に西恭之氏(静岡県立大学特任助教)が11月10日にツイートしているように、日本のマスコミ報道には誤報も出はじめています。

トランプ政権の国防長官候補にフリン退役陸軍中将を挙げる報道もあるが、現行法は彼(2014年退役)のような退役直後の軍人を国防長官に任じることを禁止している。合衆国法典第10編によると国防長官・副長官・政策担当次官には退役後7年、陸海空軍長官には5年経つまで任用できない(西氏)

誤報に気がついて修正したものの、このフリン氏の入閣を書いた新聞もありました。

(前略)国防長官には、前国防情報局(DIA)局長で退役陸軍中将のマイケル・フリン氏、現職の共和党の上院議員で初めてトランプ氏への支持を表明したジェフ・セッションズ氏らが候補に挙がっている。(後略)(11月10日付け産経新聞)

私がニコニコチャンネルで楊井人文弁護士(日本報道検証機構代表)とお送りしている『今月の誤報』のタネは、ますます増えそうです。

(小川和久)

【ニコニコ生放送告知】 

タイトル:小川和久の『NEWSを疑え!』 今月の誤報「2016年11月」 

放送予定:2016年11月18日20時〜 

番組URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv281360223 

チャンネルページ:http://ch.nicovideo.jp/ogawakazuhisa

 

image by: lev radin / Shutterstock.com

 

『NEWSを疑え!』より一部抜粋

著者/小川和久(軍事アナリスト)
地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、、内閣官房危機管理研究会主査などを歴任。一流ビジネスマンとして世界を相手に勝とうとすれば、メルマガが扱っている分野は外せない。

出典元:まぐまぐニュース!