先日掲載の「反日の韓国大統領候補がまた暴言。『日本は信用できない』の意図」等の記事でもお伝えしているとおり、強硬な反日家として知られる李在明(イ・ジェミョン)候補。現在、野党候補とデッドヒートを繰り広げていますが、仮に李氏が当選となった場合、日韓関係はどのような方向に進むことになるのでしょうか。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、李候補のこれまでの発言を振り返りつつ、李在明大統領誕生で日韓関係に起こりうる変化について考察しています。

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韓国大統領選で「反日候補」と言われる李在明氏が勝った場合、日本との関係はどうなるか?

李在明(イ・ジェミョン)の頭の中に入ってみなければ、彼がどんな思想をもっておりいかなる行動をするのかはわからない。が、これまでの彼の言動の主なものを拾ってみるとある程度彼がいかなる思想の持主なのかは見えてきそうだ。そんな彼・李在明のこれまでの言動をいくつかピックアップしてみたい。

毎年3月1日、この日は韓国のサミルチョル(3・1節)といって、1919年の3月1日に全国で沸き起こった日本に対する独立蜂起の気運を記念する日となっている。1910年からはじまった日本の韓国に対する植民地支配をぶち壊そうとして民衆が一斉に蜂起した日である。

昨年2021年の3月1日、独立記念館で行われたサミルチョル記念式典で、李在明京畿道知事(当時は京畿道知事。現在は民主党の大統領候補)は、「3・1運動を通じて繰り広げた崇高な献身と熱望を親日残滓の清算につなげていく」と明らかにした。さらに「先烈たちがすべてを捧げて取り戻した国が誇らしく存続してゆけるよう京畿道が先頭に立って最善を尽くす」とし、「大韓民国は解放以後にも既得権を維持していた親日勢力の反発で親日残滓清算の機会を失ってしまった。その結果を今も経験しており、忘れる頃になると毒キノコのように蘇る過去史に関する妄言も、親日残滓をまともに清算できなかったゆえ」とした。

続いて「歪曲された歴史は歪んだ未来を生む。歴史を正さなければならない理由は、過去に縛られたり報復のためではなく前に進む道を探すため」と強調した。彼は「最初のボタンを掛け間違えたからといって、そのままにしておく愚行を犯してはならない」とし「親日行為が確認された作曲家が作った『京畿道歌』を廃止して新たに作ったように、これまでの徹底した調査・準備を土台に、今年を京畿道親日清算元年にして歴史を正すことにもっと拍車をかけていく」と述べた。また「親日人士257人の行跡を知らせる親日記念物案内板の設置、日帝が強制改名した地名調査、親日残滓アーカイブ構築などを通じて、既得権を持つ人間(親日人士のこと)がわれらがこの共同体を破壊するエナジーを二度と得ることができないように努力する」と付け加えた。

親日残滓の清算といったことばが出てくるが、これは読んで字のごとく、韓国における親日行為(日本のための行いなど)や親日行為を行なった人、また日本で作られた単語などを清算する(消滅させる)という意味である。李在明の頭の中には相当深く「親日残滓の清算」という意識が刻まれていることがわかる。

またある討論会において、「日本はいつでも信じられる完全な友好国なのか」とし、「わたし李在明は、韓米日三角軍事同盟には当然反対する」と述べた。また、「独島(日本名:竹島)は歴史的に韓国領土であることは明らかだが、絶えず日本が問題を提起するのは、いつかは引継鉄線(ダイナマイトの導線)になる可能性があるという疑念を強く抱く」と述べた。続いて「今すぐにでも敵対している北朝鮮には十分備えなければならないが、日本問題も完全に領土や過去史が整理され本当に永続的に共存する関係になれればともかく、帝国主義侵奪問題に対して曖昧な立場を取っている状況で韓米日軍事同盟は危険だ」と述べた。これに対して日本のメディアは、「李在明氏が日本に対する警戒心を露骨に表したもの」とコメントしている。

李在明氏は2021年11月22日、フェイスブックに本人が掲げる「ささやかだが確かな幸せ」シリーズのうちの11番目の公約として「医療法を改正して『産婦人科』の名称を『女性健康医学科』に変える」と書いた。女性たちの医療へのアクセス性を高めるという趣旨のようだ。李候補は名称変更の理由として「日帝残滓」を取り上げ「依然として女性の健康と疾患を『婦人病』と呼ぶ時代錯誤的な認識が未婚女性の病気を助長している」と主張した。これに対し、インターネットユーザーの間では「未婚女性の産婦人科への接近性を高めるという趣旨には同意するが、『日帝残滓』のためという理由は時代錯誤的反日扇動」と批判が殺到した。

簡単に言えば李在明氏は、日本で作られたものは、ことばであれなんであれすべからく「嫌」なのである。しかし、実際に韓国社会で日常的に使用する近代語のほとんどは、日本の翻訳を通じて入ってきたというのは周知の事実だ。学校教育を受けた人なら誰でもそれくらいは知っている。特に韓国だけでなく中国・台湾など漢字圏の三か国が現在使用しているほとんどの現代医学用語は、東洋文化圏で最も早く西洋医学を導入した日本によって翻訳されたものである。18-19世紀、日本の江戸時代のころにオランダから伝来した医学に接し、西洋医として活躍した杉田玄白は、彼の解剖学関連の医学翻訳書『解体新書(ターヘルアナトミア)』で、肉と泉を組み合わせ「腺」という言葉を作り出し、「甲状腺」という単語を見事造語した。「膵臓」という言葉も同様だ。

釜山大行政学科のある教授は、「西洋医学用語を日本が翻訳して仲介してくれたわけなのだけれど、そうした単語を全部使わないことにすれば途方もない混乱を招く。結局、医学用語が日本から由来したということで整合性を争うのは妥当性もない。李在明氏の主張の根本意図を見るのが重要だ」とし「女性保護という局面より反日心性を煽り刺激しようとするもう一つの選挙戦術というのが根本意図であり本質」と指摘した。さらに同教授は「『大統領』も日本から来た言葉だから、イ・ジェミョンはその名前から変えてから出馬しなければならない」とし「『民主』も日本から由来したのだから、その党名も変えなければならない」と批判した。

「日帝残滓の清算」を取り上げた李候補の論理どおりなら、韓国の日常生活用語はもちろん医学用語全体を丸ごと変えなければならないという指摘だ。これに対しネットユーザーらは、「兄嫁への悪口雑言を聞いた瞬間(李在明が自分の兄嫁と口論する録音テープがネットなどに流通している)、あなたの口で女性を論じることはできない」「健康、医学も全部日本が作った(翻訳した)単語だ」さらにまた、「李在明式のアプローチなら、大韓民国のすべてが日帝残滓だ」「とんでもない宣伝扇動で2021年の国民を自分の政治的道具にしようとするなんて、本当に悪い政治家」「民主党」という言葉も日帝残滓だ。党名からまず変えろ!」「李在明が大統領になったら超多忙になることだろう。弁護士、大統領、民主主義、共産主義、経済、哲学、民族、共和国、放送、野球、物理学、競争、価格、株式などなど、際限もなく変えなければならないのだから」と指摘した。

このように、李在明が大統領になったあかつきには、対日関係は今の文政権以上に冷えたものにならざるをえないと筆者は見る。反日フレームが完全に李在明の心性の中に根差しているからだ。ことあるごとに反日扇動がなされるんじゃないかと思うと、彼にだけは当選してほしくない。韓国に住む日本人は今はかなり多い。みんな李在明の不当選を願っているはずだ。もっとも、李在明の当選可能性は尹錫悅(ユン・ソンヨル)よりは低いというのが筆者の見立てでありそれゆえ多少の安堵はあるのだけれど。

(無料メルマガ『キムチパワー』2022年1月20日号)

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