5月24日、東京で日米豪印4か国「QUAD(クアッド)」の首脳会合が開催され、岸田首相はウクライナ情勢を念頭に「法の支配や主権および領土一体性などの諸原則を確認した」と強調。しかし、ロシアとつながりの深いインドは「独自路線」へのこだわりを見せていたようです。今回のメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』では、著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんが、巷間言われているロシアへの武器依存以外の“人口大国”インドの事情を明かすとともに、欧米が主張するロシア批判に与しない国が数多くある実態を伝えています。

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QUADの異端児インドがロシアを切れないワケ

ぶっちゃけ、もうじき世界最大の人口を有することになるインドは存在感を増しています。

今週、東京で開催されたQUADサミットでも、岸田総理がアメリカと共に「ロシア批判」を繰り返しても、インドのモディ首相は「独自路線」に固執し、ロシアを敵視する姿勢は見せませんでした。

巷間、インドはロシア製の武器に依存しているため、隣国のパキスタンや中国と軍事的衝突を想定すれば、ロシアとの関係が欠かせないとのこと。

しかし、それだけではありません。巨大な人口を抱えるインドにとって、食糧の自給自足は難題です。しかも、小麦に関しては世界第2の生産大国であったインドですが、このところの異常な熱波の影響で生産が思うに任せず、外貨獲得の柱であった小麦の輸出を全面的にストップせざるを得なくなっています。自国民の胃袋を優先し、輸出は後回しというわけです。

4月には140万トンの小麦を輸出し、5月には過去最大の150万トンを輸出する予定でしたが、全て中止となりました。苦境に陥るモディ首相に救いの手を差し伸べたのがプーチン大統領に他なりません。ロシアからは小麦のみならず、食糧生産に不可欠の化学肥料も大量に届けられました。これではインドはロシアに頭が上がるはずもありません。

実は、SWIFTから外されたロシアですが、インドをはじめ中国、フィリピンやイランなどともドルやユーロではなくルーブルや各国通貨での貿易決済システムの構築に動いているようです。

欧米諸国は「食糧危機もインフレも、その元凶はロシアだ」と非難を続けています。とはいえ、そうした批判の声には耳を貸さず、ロシアとの経済的関係を深める国は後を絶ちません。

ヨーロッパではロシアからの原油や天然ガスがなくては困る国が多く、表向きはロシアへの経済制裁に同意するポーズを見せているものの、裏ではロシアとの取引を続けている国もあり、ハンガリー、チェコ、ブルガリア、スロバキアなどが、その典型的な例です。

一時が万事。

アメリカ発の報道では、ロシアは経済制裁を受け、苦しい状況に陥っているように見られますが、ロシアからの食糧や資源の供給がストップして苦境に直面している西側諸国も多いのが現実です。

ぶっちゃけ、我慢比べとなれば、厳しい自然環境に慣れているロシア人の方が贅沢三昧のアメリカ人より強いかも知れません。インド人はそのことをよく分かっているフシがあります。

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image by: Exposure Visuals/Shutterstock.com

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