韓国政府が公共機関へメスを入れたという以前の記事『尹政府が怠慢すぎる自国の公共機関にメス。大ナタに震える韓国企業』では、今までぬるま湯に浸かっていた韓国の公共機関が政府によって正当といえる評価をされた結果について語りました。そこで今回は、無料メルマガ『キムチパワー』の中で、韓国在住歴30年を超える日本人著者がさらに詳しくその内容について迫ります。

怠慢・放漫の権化、公共機関にメス

#504号「尹政府が怠慢すぎる自国の公共機関にメス。大ナタに震える韓国企業」でお伝えした内容をもう少し詳しく述べた内容である。

公共機関革新案を準備中の企画財政部が20日に続き21日に、尹錫悦大統領が参加した国務会議で「公共機関人材と福祉恩恵縮小」を明示した革新方向を発表したことが確認された。

20日の委員会では「2021年度公共機関経営実績評価結果および後続措置案」を審議・議決した。21日の閣議では、「新政府公共機関革新の方向」を発表し、これまで公共機関の人員調整方針を明らかにしてきた政府が本格的に人員削減のためのメスを入れたものとなる。

「主務部署、強硬労組、政界の抵抗」というパク・ジン韓国開発研究院(KDI)国際政策大学院教授の発表文を引用することで、公共機関改革の道は困難が伴うことも明らかにした。公共機関の改革が本格化すれば、労組との衝突は避けられないものと見られる。

23日、企画財政部によると、政府は21日の閣議でこのような内容が盛り込まれた「新政府公共機関革新方向」を発表した。この方案には「民間と競合したり類似・重複する業務を切り替え、組織と人材を段階的に縮小する」という内容が盛り込まれた。

2016年には321個だった全体公共機関の数は、今年まで29個も増え350個となった。人員は11万6,000人増え、全体公共機関の役職員数だけで44万3,000人だ。その間、公共機関の負債は84兆ウォン増え、計583兆ウォンまで膨れ上がっている。

企画財政部は「過度な人材配置と福利厚生は再配置したり縮小する」とも明らかにした。放漫経営の事例としては指針に違反し、8年間で6,700億ウォンの人件費を過度に支給した事例が指摘された。停職など懲戒を受けているのに報酬を支給していたということだ。

また、内部役員だけが使用する専用ゴルフ場会員権を保有し、福祉費用として250万ウォンが(役員個人に)支給されるなど、公務員に比べて過度な教育費と医療費なども指摘された。

公共機関の放漫経営を解消するための方策としては、朴振(パク・ジン)KDI教授の発表文が引用された。パク教授は15日「2022国民公共政策フォーラム」で主題発表を引き受け公共機関に対して「サービスの質は立派だが費用が多くかかりすぎ事業が放漫だ」として「非核心事業を整理し人事構造や経営評価改善などが必要だ」と強調した経緯がある。

企画財政部はパク教授が発表文の中でも特に「公共機関改革が難しいのは主務部署、労組、政界の抵抗のため」という部分を強調した。省庁の公務員が退職後、傘下機関で働ける(落下傘人事)という期待のため、公共機関をきちんと牽制できずにいるということだ。

また、安定的な労使関係を望む経営陣は、高い福利厚生を望む強硬労組の要求を受け入れるしかないという点も指摘された。各種の苦情を処理する政界も、公共機関の改革に乗り出していないという指摘も出た。これに伴い、企画財政部が本格的な改革に乗り出す場合、労組との衝突が避けられない見通しだ。

政府は少なくとも来月初めには、このような内容を盛り込んだ公共機関革新案を発表する計画だ。革新案には企画財政部が持っている公共機関の管理権限を各省庁に大幅に移譲する案も盛り込まれる見通しだ。企画財政部は指針準備に集中し、厳格な事後評価を通じて部署の責任性を強調する計画だ。

公務員の怠慢就労が以前報道されたことがある。ある市の公務員の話であるが、朝出勤の顔認証を終えるとすぐに外(サウナなど)に行き、夕方の退勤の時まで外でのらりくらいと過ごし、退勤のころを見計らって帰って来て顔認証をして帰る。

こんな公務員がいるという報道だった。これは報道された市に限られたものでないのが問題だが。このときも驚いたものだが、公共機関の怠慢・放漫経営は、公務員などとはまた次元の違うものであり、国民の誰もが許せないレベルのものだ。

ぬるま湯につかり続けているこういった部署、会社(公共機関)などは、尹錫悦大統領の独断で大いに成敗してほしいものである。

国民側に軸足を置いている人だ。既得権益と対抗しようとする尹錫悦のコンセプトなら、独断なり独裁なり、大いに結構というものだ。国民は大いなる拍手をもって公共機関の徹底改革を願っている。

(無料メルマガ『キムチパワー』2022年6月24日号)

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