文在寅元大統領によって捻れきってしまった日韓関係。その糸を戻すために、日本の政治家は何をすべきだと考えているのでしょうか。その忌憚のない意見を自民党の重鎮が東亜日報に語っていました。その詳しい内容について韓国在住歴30年を超える日本人著者が発行するメルマガ『 キムチパワー 』の中で紹介しています。 

今が首脳会談の適期だ

「尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と岸田文雄日本首相が年内に早く会わなければならない。経済、安保などどんな分野でも良いので、両国共通の目標を見つけて協力する姿を見せなければならない」。

日本の与党自民党の7期目の重鎮、長島昭久衆議院議員(60)は2日、東京衆議院会館で行われた東亜(トンア)日報とのインタビューで、このように強調した。特に、「尹大統領が関係改善の真心を伝えれば、岸田首相も拒否しないと確信する」とし、「韓国が動けば、日本はキャッチする準備をしている」と強調した。11月にバンコクとバリ島で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)、主要20か国(G20)首脳会議を首脳会談の契機に取り上げ、「今が首脳会談の適期だ」と述べた。

長島議員は衆議院安保委員長、防衛省次官などを務めた自民党内の代表的外交安保政策通だ。日本の国会と政府で防衛費増額、韓日外交などの政策協議に深く関与し、影響力を発揮しているという評価を受けている。次は主な一問一答。

―韓日首脳会談の必要性をどう考えるか

「早く開かれてほしい。APEC、G20のような会議の時、短くても立って会えばいい。歴史問題の解決は難しいが、他の共通の目標を探せばいい。米国が提案する半導体チップ4同盟(米国主導の半導体供給網同盟。米、日、韓、台湾参加。中国を牽制)でもいいし、安保協力でもいい」

―尹錫悦政府についてどう思うか

「期待感を持っている。韓国政府の現在の外交安保チームは、この10年間で最高のメンバーが集まった超一流だ。今、日本の外交安保チームも大丈夫だ。林芳正外相、浜田靖一防衛相ともに韓国に友好的だ。このようなモメンタムを何とか生かしていかなければならない」

―岸田首相が尹大統領のジェスチャーに応えていないようだ

「岸田総理は外相時期の2015年慰安婦合意が事実上破棄されたことに対する傷がある。安倍晋三首相(当時)を説得し、党内保守派反対を押し切って戦略的決断をしたにもかかわらず、あのような結末が出てしまった(文政権による合意破棄)。それでも首脳会談は開かなければならない」

―最大懸案である強制動員被害者問題はどう解決すべきか

「このように話すのはちょっとあれだが、日本としてはこれ以上できることがない。韓国政府がうまく解決してほしいと言うしかない。代位弁済(韓国側が先に賠償し、後日日本に請求する方式)案もいいと思う。韓日関係がいつまでも暗い夜であってはならない」

―輸出規制など他の懸案の解決策は… 

「一気にビッグディールで解決しなければならないのではないか。韓国が徴用工(強制動員被害者の日本式表現)問題をきちんと解決すれば、輸出管理、慰安婦、レーダー照射(狙いを定めてレーダーを打った)問題などは納得できる水準で一括的に解決できる。日本国内で「韓国との関係改善は必要ない」と主張する人もいるが、声が大きいだけで、少数に過ぎない。韓国が動けば、日本はキャッチする準備をしている」

―韓国では日本の軍事大国化に対する憂慮がある

「十分理解できる。しかし、ロシア、中国、北朝鮮ならともかく、国内総生産(GDP)の1〜2%を防衛費として使うことで軍事大国と言うのは行き過ぎた政治的批判ではないか。ドイツも防衛費を増やすのではないか。日本、韓国、オーストラリアなどアジア太平洋で影響力を持つ国々が努力しなければ中国の圧力を抑えることはできない」

いや、恥ずかしながら筆者は長島昭久という人を知らなかった。この東亜日報の記事に接してはじめて知ったわけだが、非常にバランスのよい政治家だと思う。インタビューの中で、徴用工問題に対して「日本としてはこれ以上できることがない。韓国政府がうまく解決してほしいと言うしかない」には全く同感で、まずは韓国になんとかしてもらうしかない。また「日本国内で韓国との関係改善は必要ない(さらに激しくは韓国などとは断絶せよ)」と主張する人もいるが声が大きいだけで少数にすぎない、にも同感だ。いくら韓国が嫌いでもなんとかしていく以外に道はないのだ。長島議員の言うように、韓国政府の現在の外交安保チームはこの10年間で最高のメンバーが集まった超一流だ。大統領の尹錫悦氏も非常に親日傾向の強い人だ。この時期になんとかできないと、その後は茨の道となることはまちがいない。

(無料メルマガ『キムチパワー』2022年9月8日号)

image by: Shutterstock.com

MAG2 NEWS