写真ができあがるまでに「何に」時間をかけるのか

 海外で写真撮影をしてもらったときのことを描いたマンガ「海外のカメラ紳士がとらえた真実。」が、Instagramで5100以上の「いいね」を集め話題となっています。海外にて「写真機」と呼びたくなるような古びたカメラで、写真を撮ってもらうことになった男性。撮影してくれた紳士に「1枚の撮影にゆっくり時間をかけるのもいいですね」と話し掛けたところ……という内容で、「かっこよすぎる!」「た、たしかに!」「いろいろな考え方がありますね」などの声があがっています。

 このマンガを描いたのは、漫画家の五箇野人(@gokayajin)さんです。海外の旅日記を、Instagramやブログ「五箇野人の海外旅日記」で発表しています。これまでに『つかれたときに読む海外旅日記』(小学館)、『世界歩いてるとドープな人にカラまれる』(同)、『#世界#映え殺し#ツアーズ』(同)などの作品を手掛けました。

ーーマンガを描き始めたのは、いつごろからでしょうか?

 漫画家は子供の頃からの夢でした。一度は就職しましたが、サラリーマンをしながら描き続け、マンガの持ち込みを続けて、漫画家になることができました。

ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。

 紳士の考えが面白くて、共有したいなと思ったのがきっかけです。それと、初めて見る写真機で、手作り感や年季の入った様子も味わい深かったので、皆さんにも見てもらいたいという気持ちもありました。

ーーカメラ紳士の言葉を聞いたときはどのような心境になりましたか?

 昔のカメラと比べて、現代のスマホのカメラは「便利」で「早い」ものと無意識に思っていたので、目からうろこでかなりハッとしました。

ーーカメラ紳士に撮ってもらった写真はいかがでしたか?

 味のある写真ができあがって、テンションが上がりました。自分が甚平を着てハチマキを巻いて旅をしているので、白黒写真と妙にマッチしたのもよかったです。撮影中しばらく動いてはいけなかったので、紳士と自分で作品を共作しているような感覚が楽しかったです。

ーー五箇野人さん自身、写真の加工はよくしますか?

 普通の写真では加工しない派です。ただ顔出しをしていないので、ブログに自分が写っている写真を載せる場合は、顔を白で塗りつぶしているので、そういう意味では加工に時間をかける部類に入ります。紳士のお言葉はひとごとではなかったです。

ーー今回の出来事をきっかけに、ご自分が変わったと感じることはありましたか?

 紳士の言葉を聞いたときは「面白いなあ」という感想が強かったのですが、改めてマンガにする際に、「当たり前」や「大前提」になっているものは、実は疑ってみても面白いかもと感じました。視点を変えてみたら、新しいやり方や発想が生まれる可能性があるなあ、と思います。

ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?

 ブログで実際の写真を見て下さった方からは、写真機自体や、写真の仕上がりや味わいなどをほめていただくコメントが多かったです。また紳士の視点についてもよい意見をいただき、やはり共有してよかったと感じました。

ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。

 ようやくまた海外に出るめどがついているので、現地の出来事をマンガにして、皆さんに共有し続けたいです。旅先で出会った方々と、マンガを見て下さった方々がつながる感覚がとてもうれしく、やりがいにもなっています。今後も機会があればマンガをのぞいてみて下さい。