3人の夜叉姫たちの未来はどこへ向かうのか?

 2021年10月2日(土)から第2期シリーズである「弐の章」が始まる『半妖の夜叉姫』。衝撃的なラストバトルで終わった「壱の章」での出来事を、放送開始前に振り返ってみようと思います。

 本作は高橋留美子先生の原作マンガをアニメ化した『犬夜叉』の続編となるアニメオリジナル作品で、タイトルに『犬夜叉』と同じく「戦国御伽草子」と副題が付けられています。物語の舞台は『犬夜叉』から十数年の時間が経っているようで、前作に登場していたキャラクターたちの子供世代を中心に物語が進んでいきます。

 主人公は妖怪と人間の血を引く3人の少女たち。それゆえタイトルにある「夜叉姫」と呼ばれています。

 3人の中心にいるのが、殺生丸とりんとの間に生まれた「とわ」。4歳の頃まで双子の妹のせつなとふたりだけで仲良く暮らしていましたが、住んでいた森の大火事でせつなとはぐれ、時代樹の時空を超えるトンネルを潜り抜けて戦国時代から現代にタイムスリップしてしまいます。現代で出会った日暮かごめの弟である日暮草太は、とわが過去からタイムスリップしたことを察し、養女として育てることにしました。

「日暮とわ」として現代で暮らすことになりましたが、現代に来て10年後、再び時代樹のトンネルが開き、戦国時代から妹のせつなと従妹のもろはがやって来ます。しかし、せつなは幼い頃に記憶をなくし、とわを姉として認めようとはしません。さらにせつなが夢の胡蝶によって眠れないと知ったとわは、せつなを元に戻すため、戦国時代に戻ることを決意するのでした。

 とわと離れ離れになったせつなは、しばらくは半妖たちが住む「半妖の隠れ里」で暮らし、その後はかつて殺生丸と一緒に戦っていた琥珀が頭領を務める妖怪退治屋で働くことになります。幼い頃は「とわ姉ちゃん」と慕っていましたが、記憶をなくした今は呼び捨てで、素っ気ない態度をとります。

 敵に対しては容赦のない態度を取り、とどめを刺すことをちゅうちょするとわに苦言を呈すこともしばしば。しかし、人への気遣いを見せることもあり、現代にいる時にとわの養母である日暮萌からバイオリンを教わり、戦国時代に持ち帰ったバイオリンを弾くという意外な一面も持っています。

 そして前作の主人公である犬夜叉とかごめの間に生まれた娘が「もろは」。正確には半妖でなく四半妖で、赤ん坊の頃に両親と生き別れ、鋼牙たち妖狼族の元に預けられました。マイペースな性格で、とわやせつなに比べて世渡りが上手です。しかし借金を返すため、賞金稼ぎとして妖怪退治をすることになるのでした。

 以上の3人が本作の中心となる「夜叉姫」たちです。その周囲には3人と縁の深い前作のメインキャラクターたちもいました。

著:高橋留美子『犬夜叉』第1巻(小学館)

『犬夜叉』で活躍したなつかしいキャラたちのその後

 それでは『犬夜叉』で活躍したメインキャラたちが、『半妖の夜叉姫』でどうなっているかをご紹介しましょう。

 まず、もろはの両親であり、前作の主人公であった「犬夜叉」と「かごめ」は半妖を忌み嫌い始末しようとした麒麟丸から救われる形で、殺生丸によって黒真珠に封印されました。この先、封印が解かれることがあるのかが見どころのひとつです。

 その「殺生丸」は、本作でも相変わらずの無口で行動が読めない謎の多いキャラクター。とわとせつなを森に隠して自らと関わらないようにしていたことも何らかの理由があるのでしょうが、その全容はいまだに語られていません。従者である邪見を使って、とわとせつなを助けていたことが壱の章で明らかになっています。

 殺生丸との間に双子の娘とわとせつなをもうけた「りん」は、時代樹の内部で長い眠りについていました。その経緯は不明ですが、是露と「縁」がつながっており、その死がりんの死に直結する状態にあります。

 奈落との戦いを終えて「風穴」が使えなくなった「弥勒」は、現在、神通力を得るために2年以上前から千日行を行っている模様。その妻となった「珊瑚」は、退治屋を弟の琥珀に任せて一線からは退いていました。ふたりの間には双子の姉妹の金烏(きんう)と玉兎(ぎょくと)、退治屋となった息子の翡翠(ひすい)がいます。

 この他にも、前作から頼りになる老巫女の「楓」や、相変わらずいつの間にか現れては消える蚤妖怪の「冥加」も登場していました。

 そして夜叉姫たち3人が戦う相手が、犬夜叉と殺生丸の父親である犬の大将と並ぶと言われている大妖怪「麒麟丸」です。さまざまな憶測が流れていますが、正々堂々とした戦いを好む人物であることは間違いない模様。壱の章のラストバトルでは夜叉姫たちを圧倒したところで終わっていました。

 他にも麒麟丸の姉で、半妖を嫌って夜叉姫たちを狙う「是露(ぜろ)」。その配下でありながらも不可解な行動を取る「理玖(りく)」、夜叉姫たちに麒麟丸と殺生丸を倒すよう依頼した桔梗と同じ姿をした「時代樹」など、壱の章だけでは真意のすべてが明かされていないミステリアスなキャラクターたちがいます。

 壱の章では、麒麟丸によってせつなの命が奪われ、慟哭するとわの前に殺生丸が折れた天生牙を差し出したところで終わっています。その意味するところは? この先の展開を半年待ったファンも多いことと思います。弐の章のスタートまであともう少し。続く展開を期待して待ちましょう。