アニメでの表現が楽しみな「遊郭編」の擬音語・擬態語

 放送中のTVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』では、ついに上弦の陸との戦いの火ぶたが切って落とされました。ここまで、「遊郭編」では、炭治郎、伊之助、善逸のかまぼこ隊と音柱・宇髄天元のやり取りなど、クスッと笑えるところがちりばめられていました。そのひとつが「ひそひそ」「ぐねぐねぐね」「ゴオオ」などの「擬音語・擬態語」です。

 マンガにおいて「擬音語・擬態語」は、本来はそこにない「音」を感じ、臨場感が出ると言われています。『鬼滅の刃』でも、ちょっと変わっていて、ちょっと楽しい「擬音語・擬態語」がたくさんあり、原作を既読のファンの間では、「あの擬音がアニメでどうなっているのか?」と楽しみにしていた方も多いでしょう。アニメ版の「遊郭編」では、原作マンガの特徴的な擬音語・擬態語は、一般的な効果音になっているようです。これはその音だけが際立ってしまうと、ストーリーの展開の邪魔になるからではないかと考えられます。音を文字で見られる「擬音語・擬態語」は、マンガならではの楽しみだと言えますね。

 この記事では、原作マンガで際立っていた「遊郭編」の「擬音語・擬態語」を12個厳選してご紹介します。アニメとの違いをお楽しみください。

※この記事では、まだアニメ化されていないシーンの記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

●気合いの入った挙手の音…「バビッ」

「バビッ」は、「遊郭編」の冒頭で二度、出てきます。

 蝶屋敷から強引にアオイを連れ去ろうとした天元に、「アオイさんの代わりに俺たちが行く!」とたんかを切った炭治郎。それに呼応したのが、善逸と伊之助でした。伊之助は「今帰った所だが俺は力が有り余ってる 行ってやってもいいぜ!」と、「バビッ」と親指を立てます。

 その後、天元に「いいか? 俺は神だ! お前らは塵だ!」と、心得を聞かされたかまぼこ隊の3人。「やべぇ奴だ」と引く善逸をよそに、炭治郎は生真面目に真正面からその言葉と向き合い、「バビッ」と手を挙げ、「具体的には何を司る神ですか?」と真顔で質問するのでした……。

●手紙も束になると凶器…「べべしべしべし」

 妻を遊郭に潜入させて情報収集していたという天元の言葉を「妄想」だとまで言って信じない善逸。怒った天元は、鴉経由で届いた手紙を善逸のほっぺに食い込むほど投げつけました。その時の「べべしべしべし」という音から、手紙も束になると凶器になると感じさせます。そしてさらに善逸を驚愕させる、天元の妻に関する事実が判明するのです……。

●生で聞いてみたかった…「ギョーン」

 遊女屋への潜入捜査のためとはいえ、トンデモ女装をさせられたかまぼこ隊。彼ら、いや彼女らの頭上に輝く(?)のが、「ギョーン」という謎の「擬態語」です。この「擬態語」には、「驚き」だけでなく、「失望」や「怒り」、「呆れ」、「哀しみ」などさまざまな感情が入り混じっているように感じます。個人的には、ノコギリをはじいたような音かなと思うのですが、いかがでしょう?

●甘噛みならぬ、甘叩き!?…「パムッ」「ペッペムペッペム」

 潜入捜査中の善逸が行方不明になったことで、天元に遊郭から去るように言われた炭治郎と伊之助ですが、ふたりは捜査を続行。その相談をしている時に、伊之助が炭治郎を叩く「擬音語」が「パムッ」「ペッペムペッペム」です。

 見た感じでは、わりと力強く叩いているようなのですが、音の様子だと、あまり痛そうではありません。子犬や子猫の甘噛みのように、山でイノシシに育てられた伊之助にとっては、じゃれ合いに近いのでしょうか……。

●天井ぶち抜きジャンプ…「ズギョム」「ドギャ」

 野山を駆け回って育った野生児、伊之助は、その脚力を活かして「ズギョム」とジャンプ。部屋の天井をぶち抜き屋根裏に顔を出すと、「ムキムキねずみ」を呼びました。もうひとつの「ドギャ」は、鬼化の進んでしまった禰豆子が炭治郎を背負ったまました天井をぶち抜くジャンプをした音です。

「ズギョム」は、屋根裏に顔だけ出せるようにしたナイス調整のジャンプですが、「ドギャ」の方は、力まかせで破壊力満点なジャンプでした。鬼の人間離れした身体能力を見せつけられた炭治郎は、なんとか禰豆子を抑えようとしますが……。

これからの放送が楽しみな「擬音語・擬態語」など

●伊之助が天元の影響を受けたら…「ギャギャーン」「バビぬん」

 天元の圧倒的な強さを目の当たりにしたせいか、突然、伊之助が「天元化」します。「ド派手にな!!」のセリフと共に、「ギャギャーン」とキメ顔。ほかにも、堕姫は自分と善逸に任せろなどと炭治郎に指示する時にも、「バビぬん」とキメ顔を作っていました。

 どちらも、伊之助なりに頑張ってはいるのですが、なんだかちょっとスッキリしないというか、天元のスタイリッシュさとは別物な感じがします……。

●足取り軽やかに…「てってけてー」「てってけ てってけ」

 戦いの後、負傷し、体力を使い果たした炭治郎を幼女の姿の禰豆子が背負って移動します。大けがをして涙と鼻水と血を流している善逸のもとに「てってけてー」と走り、伊之助と天元を助け、倒した鬼の頸を探して「てってけ てってけ」と走るのです。

 がれきの山と化した遊郭、伊之助と天元はひん死の状態……という緊迫したシーンで、のどかで微笑ましささえ感じさせる禰豆子の走りっぷりに、ぜひアニメでも注目してください。

●ネチネチと…「ずぬー」

 戦いが終わって「ずぬー」っと登場したのは、ネチネチが魅力の蛇柱・伊黒小芭内です。ちょっと陰な圧を感じさせる「ずぬー」は、伊黒さん以外の誰にも似合いませんね。引退するという天元を若手が育っていないからと引き止めますが、天元から思わぬことを聞かされます……。

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 ほかにも『鬼滅の刃』には、ひと味違う、楽しくて印象的な「擬音語・擬態語」がいろいろあります。あなたのお気に入りはどんな言葉ですか?

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記