「タイトルで誤解されている?」名作アニメの数々

「Netflix」やAmazonの「Prime Video」によって数多くのアニメ作品を見られるようになりましたが、逆にどの作品を見ようか迷う機会も増えたのではないでしょうか。そして、作品選びでもちろん重要なのが“タイトル”。多くの人が、なんとなくタイトルで好きなジャンルなのかをイメージして、作品を選ぶことでしょう。

 しかし、タイトルで敬遠した作品のなかにも、「見てみたら意外と好きだった」というものが絶対にあるはずです。この記事では、なかでも「タイトルで作風を誤解されているのでは?」と思われる「タイトルで損してるアニメ」を3つ紹介します。

●『幼女戦記』

 まずは、『幼女戦記』。このタイトルはたしかにインパクトがあり、原作のライトノベルはシリーズ累計950万部を突破する人気を誇っています。アニメ化によってより幅広い層に届くことになりましたが、「幼女」という単語が入っていることから、敬遠してしまう人も一定数いるのではないでしょうか。

 その内容はどうなのかというと、意外と硬派な戦争モノなのです。物語の舞台は、現実におけるヨーロッパに近い設定。魔法が存在する世界観ではありますが、重火器も用いた大規模な戦争が行われています。

 主人公は、日本のサラリーマンが転生したターニャ・デグレチャフという少女。いわゆる異世界転生というジャンルです。しかし、『幼女戦記』というタイトルや異世界転生という設定とは裏腹に、恋愛要素やアダルト描写はまったく出てきません。

 主人公はもともとサラリーマンとしても上昇志向が強い人物であり、その人格は徹底した合理主義者・リアリスト。軍内部で画期的な戦略を提言し、部隊の指揮官として統率力を発揮していく様が見どころとなっています。ハードなミリタリー作品が見たいという方におすすめの作品です。

タイトルじゃない部分に魅力が隠れている作品も

●『出会って5秒でバトル』

『出会って5秒でバトル』 (C)2021 みやこかしわ,はらわたさいぞう,小学館/出会って5秒でバトル製作委員会

 続いては、能力バトルアニメの『出会って5秒でバトル』。このタイトルは、アダルトビデオのパロディをしていると思われます。B級の雰囲気を感じ取って、敬遠する方もいるかもしれません。

 本作は、様々な特殊能力を与えられたキャラ達が戦う内容。タイトル通り、出会った瞬間にカウントダウンが始まり、5秒でバトルが始まるという設定も盛り込まれていますが……それより特筆すべきなのは、主人公の特殊能力の設定です。

「詭弁家(ソフィスト)」というその能力の内容は、「相手があなたの能力だと思った能力」。つまり、相手に自分の能力を瞬間移動だと思いこませれば、本当に瞬間移動ができてしまうということ。うまく状況を作り出せば無敵の力を得ることができる、ユニークな設定となっています。

 主人公の能力が変わっているだけに、いかにして使いこなすのかという心理戦が見どころ。ひねりのあるバトルアニメを見たいという方は、ぜひチェックしてみてください。

●『無職転生 〜異世界行ったら本気出す〜』

『無職転生 〜異世界行ったら本気出す〜』 (C)理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生」製作委員会 (C)2021 みやこかしわ,はらわたさいぞう,小学館/出会って5秒でバトル製作委員会

 ラストは、原作が「異世界転生系ラノベのパイオニア」と呼ばれる『無職転生』。副題の『〜異世界行ったら本気出す〜』も含めて、いわゆるラノベっぽいタイトルとなっている本作。アニメ化もされましたが、ラノベを読まない層のなかには、タイトルだけ見て「こういう系統のはちょっと……」と思う人もいるでしょう。

 あらすじとしては、もともと34歳無職だった男性が、主人公のルーデウス・グレイラットとして転生。剣と魔法の世界で新たな人生を歩む姿が描かれます。今となってはよくある設定ですが、本作の魅力は「主人公が圧倒的な強さで無双する」ことではなく、人間ドラマです。

 転生した主人公の境遇は恵まれていますが、無職・引きこもりだった前世のトラウマが明確に描かれています。同じ経験をしたことのある人にとっては、見るのがつらいと思うシーンもあるでしょう。しかしそれだけに、初めて家を出る、初めて友達を作る、そういった行動の一つひとつが重みを持ちます。

 そして主人公だけでなく、ほかのキャラにも人間臭さが備わっているのです。たとえば、父親は人間性にやや難があり、勘違いから主人公とケンカをしたり、家庭に修羅場が訪れたりと、現実でも起こりうる問題を引き起こします。そのため、ファンタジーではあるものの感情移入をする場面が多く、家族愛・仲間愛を強く感じられるはずです。食わず嫌いをしていた方も、一度見てみてはいかがでしょうか。