もはや別作品!? アニメオリジナルストーリーの目立つ3作品

 昨今のアニメ作品はマンガや小説などの原作をもとに製作されることが多く、原作との細かな違いや、アニメ特有の動きや声を楽しむのが、醍醐味のひとつと言えるでしょう。しかし、「オリジナルストーリーが多い」「特定のキャラクターが出てこない」など、アニメ化に際しかなり内容が変わった作品もあります。この記事では、この記事では、「原作とアニメで内容が結構違う作品」を3つご紹介します。SNSでも「ラストが全く違う」「かなり違ってびっくり」と評判です。

●『とある科学の超電磁砲』(2009年10月〜放送)

 東京西部のほとんどを占める巨大な「学園都市」は、230万人もの人口のうち、約8割が学生です。そして各学園では、彼らの超能力を開発するため、特殊なカリキュラムが組まれていました。生徒たちの能力は、「無能力(レベル0)」から「超能力(レベル5)」の6段階で評価されています。

 お嬢様学校・常盤台中学に通う2年生、御坂美琴(みさか・みこと/CV:佐藤利奈)は、学園都市に7人しかいない「超能力(レベル5)」のひとり。「常盤台中の超電磁砲(レールガン)」と呼ばれるほど強い彼女ですが、ある日街で複数人の男に囲まれてしまいーー?

『とある科学の超電磁砲』は、同名マンガ(作:鎌池和馬、イラスト:冬川基/KADOKAWA)を原作としたアニメ作品です。原作の正式名称は『とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲』で、ライトノベル『とある魔術の禁書目録』のスピンオフ作品にあたります。

 原作は現在も連載中であり、アニメは第3期まで制作されています。原作ではそこまで出番の多くなかった佐天涙子(さてん・るいこ/CV:伊藤かな恵)が、アニメではメインキャラのひとりとして活躍していたり、アニメオリジナルストーリーがかなり多かったりするのが特徴です。

 1期・2期ともに後半〜終盤はアニメオリジナルストーリーとなっており、原作とは異なる展開を見せます。また、原作ではあまり御坂たちと行動していなかった佐天が、御坂をはじめとした4人組のひとりとして、メインキャラクターとなっています。

 また、原作に登場した大量殺人犯・火野神作(ひの・じんさく)が、アニメには登場しないなど、原作の一部がカットされることも。アニメオリジナル要素が、後から一部原作に正史として反映されることもあるため、その違いを追ってみるのも楽しいかもしれませんね。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「U-NEXT」などで見ることができます。

●『ぼくらの』(2007年4月〜放送)

『ぼくらの』 (C)2007 鬼頭莫宏・小学館/ゴンゾ

 とある夏休み、その自然学校には、15人の中学生が集まっていました。楽しく遊ぶその少年少女たちは海辺で洞窟を見つけ、探検とばかりに皆で奥へと向かいます。そこには、複数のコンピューターが並ぶ事務所のような場所と、「ココペリ」と名乗る不思議な男性(CV:東地宏樹)がいました。

 ココペリは彼らに「巨大ロボットを操り、地球を襲う15体の敵を倒す」というゲームを持ち掛けます。ゲームに興味を持ち、参加契約を交わした彼らでしたが、急に意識が遠のき倒れてしまいます。気が付いた彼らは宿舎に帰ろうとするものの、黒く巨大なロボットが現れていることに気が付いてーー?

『ぼくらの』は、同名マンガ(作:鬼頭莫宏/小学館)を原作としたアニメです。原作は、2009年11月時点で10巻までの累計発行部数が100万部を突破。2010年には、第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞しています。

 原作の連載は2004年〜2009年であり、本作は原作が完結する前に企画・放送されています。そのため、前半は原作に沿って作成され、後半は監督・森田宏幸氏によるオリジナルストーリーが展開されました。

 ロボットの操縦者は、地球を襲う敵と戦うため、その命を削ってロボットを動かします。「ロボットを動かしても死ぬ、負けても死ぬ」という基本的な設定は変わらないものの、アニメ版では、キャラクターの属性や性格、戦う順番など、かなりの部分が変わりました。

 さらに、榊原保(CV:室園丈裕)・古茂田孝一(CV:谷口節)といった、アニメオリジナルキャラクターも登場。政府や警察といった、15人の中学生を取り巻く大人たちの動向も、詳しく描かれました。そして、物語のラストも原作とは全く違っています。その違いは、ぜひ本編でご確認ください。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「U-NEXT」などで見ることができます。

●『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(2018年1月〜放送)

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン特別編集版』  (C)暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会

「戦うための道具」として大陸戦争にかり出され、戦うことしか知らなかった少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデン(CV:石川由依)。戦争で両腕を失い、義手を使うことになったヴァイオレットのもとに、ある日元陸軍中佐のクラウディア・ホッジンズ(CV:子安武人)が現れます。

 ホッジンズは、ヴァイオレットがずっとお世話になっていた上官、ギルベルト・ブーゲンビリア(CV:浪川大輔)の友人だったのです。ギルベルトからヴァイオレットのことを頼まれていたホッジンズは、手紙の代筆を行う「自動手記人形(ドール)」としてヴァイオレットを雇うことに。しかし、戦うことしか知らないヴァイオレットは、代筆に苦戦してーー?

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は同名小説(著:暁佳奈、イラスト:高瀬亜貴子/京都アニメーション)を原作としたアニメで、原作は2020年11月時点でシリーズ累計発行部数50万部を突破した、大ベストセラーです。

 作画の美しさと感動的なストーリーが人気のポイントで、Netflix独占配信の作品にも関わらず、2019年のCrunchyrollアニメアワードにて6部門にノミネート。最優秀アニメーション賞を受賞した、評価の高い作品です。アニメではオリジナルキャラが登場し、一部原作からアニメ化されていないエピソードもありました。

「自動手記人形(ドール)」のアイリス・カナリー(CV:戸松遥)、エリカ・ブラウン(CV:茅原実里)は、実はアニメオリジナルキャラクターです。また、ヴァイオレットの親友ともいえる重要なキャラクター、ラックス・シビュラが、アニメには登場していません。

 また、アニメでは生死が不明だったギルベルトですが、原作では生存が明らかになっており、ヴァイオレットとの交流も描かれています。原作とアニメとではエピソードの順番が異なり、結末も違っているため、アニメをひと通り見た方もまたひと味違った楽しみ方ができるでしょう。この作品は、「Netflix」で見ることができます。

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 原作とアニメの違いを楽しめると、ひとつの作品をいろいろな方向から楽しめることになります。また、制作陣がどのような意図で変更を加えたかを考えるのも、楽しみ方のひとつです。オリジナル要素に抵抗のない方は、ぜひ原作とアニメの違いを見比べてみてはいかがでしょうか。

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