健気な優しさがしみてくる

 物語の舞台は獣人と人間が共存する世界。しかし、ウイルスによって大半の人間が死んでしまいます。唯一生き残った人間の少女・マルーは、両親を殺されたことが原因で獣人を怖がるようになってしまいます。それでも、彼女のことを考えて、お世話を欠かさない獣人・カイの姿にマルーは少しずつ心を開いていくのです……。

 ばたこさん(@batako1_8)による創作マンガ『獣人と囚われの少女』がTwitterに公開されました。やわらかいタッチのイラストと温かい気持ちになれるストーリーで、読者から「優しい作品」「感情が揺さぶられました」「尊い!」という声があがっています。作者のばたこさんにお話を聞きました。

ーーばたこさんがマンガを描き始めたきっかけを教えてください。

 小さい頃から絵を描くのは好きだったのですが、本格的にマンガを描き始めたのはボーカロイドにはまって二次創作として始めたのがきっかけです。イベントなどにも出て、マンガを描く楽しさや人に読んでもらううれしさを知ることができました。そこから色んなご縁につながって、今ではマンガを描く仕事をさせていただいています。

ーー『獣人と囚われの少女』のエピソードはどのように生まれたのでしょうか? この作品が生まれたきっかけを教えてください。

 富士見書房の「ミルフィ」というデジタルコミックレーベル(現在は休刊となっています)で描かせていただいていた頃、当時の担当さんに「ケモノが出てくるマンガが向いているんじゃないか」とアドバイスいただいて挑戦したのが、このマンガです。柴犬が好きなので、主人公のカイは柴犬をモチーフにしました。少女・マルーのデザインも気に入っています。

著:ばたこ『獣人と囚われの少女』第1巻(KADOKAWA)

ーーばたこさんの作品は、やわらかいタッチで描かれる、優しい世界観が魅力的です。『獣人と囚われの少女』を描くうえで気を付けた点や、工夫した点はありますか?

 親しみやすいキャラクターづくり、特に表情には力を入れて描いています。表情を描くのが好きなんです。『獣人と囚われの少女』では思わずモフモフしたくなるようなカイの毛並み、マルーのふわふわの髪の毛などはうまく描けたかなあと思っています。

ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えてください。

 登場人物の幸せを願ってくれている方が何人かいらっしゃって、そんなにまで物語に入り込んで読んでくださったのだなぁ……とうれしくなりました。8年前に描いたマンガにこんなに反応がいただけるとは思わなかったので、すべての感想がありがたいです!

ーー今後、発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?

『獣人と囚われの少女』の世界観とは真逆なのですが、着物が好きなので和風の作品が描いてみたいなあと思っています。現在は「コンプエース」(KADOKAWA)で『シャバの「普通」は難しい』(原作:中村颯希、キャラクター原案:村カルキ)という作品のコミカライズを描かせていただいております。とても面白い作品なので、読んでいただけたらうれしいです!