置かれているお宝から、魔王のリッチさが分かる?

 世界を救うため、『ドラクエ』シリーズの王様たちは勇者に魔王の討伐を依頼します。出発のときに歴代の王様は軍資金をくれますが、その内容は雀の涙程度の安い金額で、提供してくれるのも「ひのきのぼう」や「たいまつ」など、価値の低いアイテムばかりでした。

 そのようなあんまりな扱いに、プレイヤーからは「ケチ」という発言が飛び出すほどです。

 一方、魔王の拠点であるラストダンジョンには「こんなの貰っちゃっていいの?」と思うような豪華なアイテムが眠っており、王様の対応と比べて魔王軍の懐具合の豊かさに驚かされます。

 そこで今回は各シリーズのなかでも、とくに「神アイテム」が眠っていたラストダンジョンを取り上げます。

 まず紹介したいのは、『ドラクエ6』のラストダンジョン「ムーアの城」です。ムーアの城はラスボス・デスタムーアの拠点で、宝箱が数多く設置されていました。

 宝箱に擬態しているミミックと戦いながら、苦労して手に入れられるお宝には、ベストドレッサーコンテストで高得点が狙える「プリンセスローブ」や「おうごんのティアラ」のほか、超貴重品の「メタルキングのけん」や「ドラゴンのさとり」などがあります。

 とくに、ここで手に入る「メタルキングのけん」は、多くのキャラクターにとって最終武器候補に挙がる逸品です。さらに「ドラゴンのさとり」はMP消費なしで強力な全体攻撃が使える隠し職業「ドラゴン」に転職するために必要なアイテムでした。

 こういったレアなお宝アイテムを惜しげもなく宝箱に保管するあたり、かなりの太っ腹なダンジョンではないでしょうか。

 続いて、実用性抜群の神装備が手に入ったのが『ドラクエ3』の「ゾーマの城」です。ここは大魔王・ゾーマの拠点で、ゾーマの居場所にたどり着くまでの道中で手に入るお宝が、ラスボス戦のキーアイテムとなります。

 城の宝物庫らしき場所には、味方ひとりを完全に生き返らせる「せかいじゅのは」があるほか、便利な回復アイテム「けんじゃのいし」も手に入ります。「けんじゃのいし」はベホマラーと同等の回復効果があり、消費MPなしで何度も使用できるため、とくにラスボス戦で重宝しました。

 ちなみにリメイク版『ドラクエ3』のゾーマの城では「ひかりのドレス」が入手可能です。この装備は「ひかりのよろい」すら上回る守備力90を誇り、呪文とブレスによるダメージを2/3に減らすという、とてつもなく強力な性能を持ちます。

 これらのアイテムの保管場所まで大魔王ゾーマが把握していたかは不明ですが、敵に塩を送るようなお宝を放置してくれた魔王軍には感謝しかありません。

魔王のいるラストダンジョンには夢がいっぱい詰まってる? 画像は『ジグソーパズル ドラゴンクエスト35周年 1000ピース ドラゴンクエストジグソーパズル 〜モンスター集合編〜』(エンスカイ)

伝説級のお宝まで眠らせて大丈夫?

 初代『ドラクエ』の「竜王の城」にも貴重なアイテムが眠っています。ラスボス・竜王の拠点である当ダンジョンの宝箱には、作中最強の武器「ロトのつるぎ」が入っていました。

「ロトのつるぎ」は、それまでの最強武器「ほのおのつるぎ」(攻撃力28)を上回る、驚異の攻撃力40を誇る最強の剣です。

 かつて大魔王を打ち破ったとされる由緒正しき伝説の剣を無造作に保管していたことに、圧倒的な強者としての余裕と風格が感じられます。

 勇者の前に立ちはだかる魔王軍の主な目的は、世界を征服することです。それだけの戦力を維持していただけに、拠点に保管している武器やアイテムの質も高かったのかもしれません。とはいえ、それを敵対する主人公たちに奪われてしまっては元も子もないですね。