いくら考えても効果的な用途が思いつかない?

「ドラクエ」シリーズには、呪文だけでなく、「特技(とくぎ)」も存在します。モンスターを仲間にできるようになった『ドラクエ5』で「とくぎコマンド」が初登場し、以降のシリーズで多種多様な特技が実装されました。

 通常攻撃でも呪文でもない特技には、非常に強力なものから、一見用途が不明なものまであります。そこで今回は、とくに有効な使い道が見いだせない意味不明な特技を振り返ります。

 まず最初に注目したい特技は「ふしぎなおどり」で、対象のMPを減少させるという効果がありました。

 ファミコン版『ドラクエ2』に出現する、一部の敵モンスターが使用する特技として登場しましたが、「最大MPの約1/4を減らす」という強烈な効果によってプレイヤーを震撼させます。そのため『ドラクエ2』のパペットマンなどがトラウマになっているプレイヤーも多いのではないでしょうか。

 そんな「ふしぎなおどり」は、『ドラクエ5』では仲間モンスターが習得可能で、『ドラクエ6』『7』では職業やキャラによっては人間の仲間も習得できるようになりました。

 しかし、ファミコン版『ドラクエ2』の「ふしぎなおどり」が極悪すぎたためか、威力は大幅に下方修正されています。しかも「ふしぎなおどり」は対象のMPを減らすだけの効果ですが、相手のMPを奪い取って自分のものにする「マホトラ」や「マホトラおどり」といった上位互換の呪文や特技があるため、「ふしぎなおどり」は完全に出る幕がありません。

 そもそもMPを減らして敵の呪文を封じたいのであれば、呪文封じの「マホトーン」や相手の呪文を跳ね返す「マホカンタ」といった呪文を使った方が効率が良いという点も否めません。

 結局「ふしぎなおどり」は、『ドラクエ8』以降のナンバリングタイトルでは再び敵専用の特技に戻ってしまいました。FC版『ドラクエ2』であれだけ猛威をふるった「ふしぎなおどり」が不遇な扱いを受けてしまったのは残念ですね。

 続いて紹介したいのは、『ドラクエ7』に登場した「しのび笑い」で、これは「盗賊」と「笑わせ師」という職業を経験するか(リメイク版では笑わせ師★3で習得)、モンスター職の「ばくだん岩」が習得可能な特技です。

 その効果は「不敵な笑いをする」だけという意味不明なもので、何の効果もありません。あまり人気のない職業、またはモンスター職でしか覚えられないという特殊性も相まって、その存在にすら気づかなかったプレイヤーも多いことでしょう。

 ほかにも、『ドラクエ7』に登場する意味不明な特技としては「ひつじのダンス」があります。その名の通り、戦闘中に「ひつじのダンス」を踊るだけで、効果は何もありません。

 しかし「ひつじのダンス」はリメイク版の『ドラクエ7』で、敵を眠らせる効果が追加されたので、ますます「しのび笑い」が不遇な特技に追いやられてしまいました……。

『ドラクエ6』に登場する「どくのいき」は使うだけ損!? 画像は「アルティメットヒッツ ドラゴンクエストVI 幻の大地」(スクウェア・エニックス)

強そうに見えて、実は「まったく意味がない」特技も!

 最後に取り上げたいのは「どくのいき」という特技で、仲間モンスターや『ドラクエ6』『ドラクエ7』の魔物使い、魔物ハンターといった職業が習得可能です。

 敵が使ってくる「どくのいき」によって「毒状態」にさせられると、フィールドを歩くたびにダメージを受けるので非常に厄介でした。

 しかし、こちらが「どくのいき」を使って敵を「毒状態」にしたところで、戦闘中は何の効果もないので、完全にムダな行動になります。

 ちなみに戦闘中の敵にもダメージを与える「猛毒」という状態異常もあり、この効果を付与する「もうどくのきり」という完全に上位互換な特技もあります。

 前述した「しのび笑い」や「ひつじのダンス」は、いかにもネタ枠という名称ですが、「どくのいき」は意味がないとはいえ状態異常効果が設定されているだけに、思わず使ってしまった人もいるのではないでしょうか。

 このように「ドラクエ」シリーズには、効果的な用途がわからない特技がたしかに存在しました。これを攻略において有効活用するのは難しいと思われますが、制作者の遊び心だと思えば不遇な一面も許せる……かもしれません。