デジタル技術で生活やビジネスが変容していく近年の「DX時代」において、全国の課長さんたちはどのようなことに戸惑ったり、悩んだりしているでしょうか。従業員数100人以上の企業に勤務する課長層・1000人を対象に行われた調査によると、新入社員として人生をやり直すとしたら、「家庭や趣味を大切にマイペースの人生を送りたい」と約4割の人が回答したそうです。

2022年3月に株式会社JTBコミュニケーションデザイン(以下JCD)のワーク・モチベーション研究所が行った「DX時代の課長調査」で、30歳代:20%・40歳代:40%・50歳代:40%の割合で聞きました。

DX時代の課長に、「新入社員として人生をやり直すとしたら」と聞いたところ、「家庭や趣味を大切に、マイペースの人生を送りたい」(42.3%)がダントツでトップとなりました。次いで「知識や技術を身につけ、専門家として高みを目指す人生を送りたい」(31.8%)、「安定した組織で、安心して仕事をしたい」(26.8%)、「新しい事業や商品で社会を変えるような、革新的な仕事がしてみたい」(18.0%)と続き、人生のやり直しに多様な希望があることがわかったといいます。

また、「様々な会社でのキャリア」(30代:30.5%・40代:18.8%・50代:11.0%)、「昇進」(30代:29.5%・40代:18.0%・50代:11.5%)、「独立や起業」(30代:23.5%・40代:15.3%・50代:12.8%)といった回答の割合は、若い課長ほど多い傾向だったそうです。

次に、「自分の仕事とDXとの関わり」を聞いたところ、25.4%が「自分の仕事の性質上、DXは関係がない」と回答。一方で、「業務の中でDXを推進している」(60.7%)、「DX推進のための部門やプロジェクト・委員会などに、自分が所属している」という回答も13.9%ありました。

また「管理職の役割として、DXにはしっかり取り組むべきと思う」と65.0%が回答しました。ただし従業員規模による差が見られ、3000人以上の会社では75.3%と高い割合を示したのに対し、100〜499人規模の会社では56.2%にとどまりました。

続いて、「DXなどの変化の激しい現代に課長という役職にいることをどう思うか」を聞いたところ、46.0%が「責任を感じる」と回答。その他では、「チャンスである」(23.4%)、「もっと昇進していたかった」(16.3%)という前向きな考えの一方、「自信がない、不安である」(17.5%)という意識も見られたといいます。

「DXに関する困りごと」として、最も多かったのは「DXに関する知識やスキルを身につけていない」(38.1%)、「DX推進を、具体的にどう進めればいいかがわからない」(25.2%)、「DXの知識やスキルを持った人材が不足している」(24.6%) 、「本来の業務で忙しく、DXまで手がまわらない」(24.1%)、「部門によって温度差があり、足並みがそろわない」(16.2%)などが挙げられました。

具体的には、「DXとは何?というレベルで、ついていけない」(男性50代/新潟/100〜499人)、「若手に置いて行かれそうで怖い」(男性50代/大阪/従業員規模500〜2999人)、「決裁者の認識が古く、結局システム化しても運用姿勢がオールドスタイルのまま変わらなく、費用対効果に乏しい」(男性30代/東京/従業員規模500〜2999人)などのコメントが寄せられたそうです。

「困りごとへの対処法」としては、「インターネットで検索して、解決策を見つける」(44.6%)が最も多く、次いで「社内のDXやデジタル関連の部門に聞く」(30.3%)、「DXやデジタルに詳しい部下や同僚に聞く」(22.6%)などが挙げられ、社内の専門部門や同僚よりも、自分でネット検索する割合が多かったといいます。

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調査を行った同社は、「DXという文字が新聞やニュースサイトに載らない日はありません。こうした中で事業を発展させるためには、企業も多かれ少なかれDXを推進することが求められます。企業がDXを推進し成果を出すためには中核である課長の取り組み姿勢や活動の内容は、重要な要素となるでしょう」と述べています。