阪急電鉄が実施する12月17日のダイヤ改正では箕面線から大阪梅田行きの直通列車が廃止されます。ここ最近の箕面線のダイヤを振り返ります。

平日朝ラッシュ時の箕面発大阪梅田行きが廃止に

箕面線は宝塚本線の接続駅である石橋阪大前駅と箕面駅を結ぶ全長4キロの路線です。宝塚本線と共に阪急で最初に開業した路線でもあり、今年で112年目を迎えました。

箕面線のダイヤは石橋阪大前〜箕面間の区間普通4両編成を基本としていますが、平日朝ラッシュ時に箕面発大阪梅田行きの直通普通8両編成が2本運行されています。12月17日のダイヤ改正ではこの直通普通が廃止され、すべての列車が石橋阪大前〜箕面間の運行になります。

その他、平日朝ラッシュ時間帯において、石橋阪大前駅において箕面線と宝塚本線大阪梅田方面との接続時間を現行よりも確保します。

長き歴史を誇る箕面〜大阪梅田直通列車

箕面〜大阪梅田間の直通列車の歴史は古く、1950年代に箕面〜梅田(現大阪梅田)間で準急の運行がスタートしました。これ以降「箕面線の優等列車=準急」というイメージが定着することに。梅田行きのみならず、梅田発箕面行きの準急も存在しました。

しかし2000年代に入り、能勢電鉄との接続強化や宝塚本線の混雑緩和対策に伴い、箕面線直通列車は削減されました。2003年ダイヤ改正では能勢電鉄直通の特急「日生エクスプレス」増発の代わりに、平日夕ラッシュ時に運行されていた梅田発箕面行きの準急が廃止になりました。

2015年ダイヤ改正では箕面発梅田行き通勤準急が準急に格下げされ、停車駅が大幅に増えました。そして2018年ダイヤ改正にて箕面線直通の準急は廃止に追い込まれることに。箕面線直通列車は宝塚本線池田始発の普通等に置き換わり、宝塚本線の混雑緩和に貢献しました。

平日朝ラッシュ時間帯の箕面線区間普通は石橋駅(現石橋阪大前)にて梅田行きの特急「日生エクスプレス」・通勤特急に接続し、梅田駅までの所要時間が短縮されました。

また平日夕ラッシュ時の普通梅田発箕面行きを急行雲雀丘花屋敷行きに置き換えました。これも宝塚本線の混雑対策の一環です。この結果、箕面線直通列車は梅田行きの普通2本のみとなったのです。

2023年度末に北大阪急行電鉄が延伸

箕面駅における2021年度の1日乗降人員(通年平均)は阪急全体で58位の10436人です。途中駅の桜井駅が8077人、牧落駅が5893人です。

箕面市の資料によると箕面駅の1日平均乗降客数は1990年が24739人に対し、2015年には16482人まで減少しています。同じく箕面線3駅の1日平均乗降客数は1990年が50571人、2000年が41836人、2015年は36084人と1990年と比較すると約3割減になっています。

箕面市は歴史的に箕面線が通る市西部から宅地開発がはじまり、近年は中部・東部地域へと市街地が進展しています。1970年代までに箕面線沿線では市街化が完了しました。近年、西部の人口は微減・横ばいの傾向にあり、今後人口が大幅に減少することが予想されています。

一方、宝塚本線の池田駅は13位の34461人、川西能勢口駅は16位の32651人となり、箕面線3駅よりも8000人以上乗降客数は多いです。また川西市の資料によると川西能勢口駅の1日平均乗降客数(平日)は1996年から2013年まで約45000人〜約50000人の間で推移していました。

川西能勢口駅はJR宝塚線の川西池田駅に近くライバル関係にあり、所要時間ではJRが勝ります。さらに能勢電鉄線からの利用客にも配慮する必要があります。

2023年度末には北大阪急行電鉄が千里中央駅から箕面市の箕面萱野駅まで延伸します。北大阪急行電鉄はOsaka Metro御堂筋線と相互直通運転をし、阪急箕面線と異なり梅田駅まで乗り換えは不要。箕面萱野駅から梅田駅までの所要時間は24分を予定しています。

箕面駅から大阪梅田駅の所要時間は阪急利用で25分ですから所要時間はそれほど変わらないものの、北大阪急行電鉄延伸線開業後は少なからず箕面線の乗客は減少することが予想されます。このような沿線環境を考えると、箕面線のダイヤ見直しもやむを得ないと思います。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)