「渡る世間に出てましたよね?」のふりに「角野卓造じゃねーよ!」と返す、言わずと知れたハリセンボンの近藤春菜の出世ギャグ。角野卓造に始まったこのネタはシリーズ化され、カンニング竹山、マイケル・ムーア(映画監督)、KFCカーネル・サンダース、シュレック、ステラおばさんらそうそうたる顔ぶれが並びます。新たな名を刻まれるべき逸材を兵庫県尼崎市で見出しました。

「ハリセンボンだよ」と落語家・天台宗僧侶 露の団姫(つゆのまるこ)さんが投稿した2枚の画像。鮮やかなオレンジ色のジャケットを着てほほ笑む眼鏡の女性。に、似ている。目元やあごのライン、お顔の輪郭が本家にそっくり。ポスターの中には「だから…ハリセンボンじゃねーよ!!」というあの鉄板ギャグもしっかりと。 

この女性は、須田和(むつみ)さん。ポスターは、兵庫県尼崎市議選(5月30日告示、6月6日投開票)に伴い、市内610カ所に設置された選挙ポスター掲示板に貼られたものです。尼崎市選管が発行する選挙公報によると、須田さんは1956年広島県竹原市生まれ。大阪外大(現大阪大外国語学部)を卒業し、商社勤務、専業主婦、子育て応援情報誌など経て、2009年に尼崎市議選に初当選。連続3期当選とあります。 

実は須田さん。2017年の選挙ポスターでも「ハリセンボンじゃねーよ!」とツッコミを入れており、その高すぎるそっくりさんレベルがSNSで話題になりました。過去には東京のテレビ制作会社から取材オファーがあったことも明かしていますが、2021年版の“完成度”はこれまで以上ではないでしょうか。投稿した露の団姫さんに聞きました。

―須田さんとはお知り合いですか

「知り合ったのは彼女が市議になってからです。地域で寄席を開いた際、足を運んでくれ、私の著書を買い求めてくれました。本に書いた私の考えと須田さんの思いが重なる部分があったそうで、SNSで感想を寄せてくれました」

―どんなキャラクターですか

「私は須田さんと知り合うまで、市会議員にはぼんやりしたイメージしかなかったのですが、須田さんはとにかくまじめで仕事をする人です。街に出ていろんな人の話に耳を傾け、女性のための悩み相談会を一緒に企画したこともあります。『これってどうしたらええの?どこに聞けばええの?』みたいなことも、尋ねるとすぐに教えてくれ、頼りになる人です」

―「普段のお顔のほうがもっと似てはります」とツイッターのリプ欄でコメントしていました

「しゃべっているときの口元や全体の雰囲気は、選挙ポスター以上ですよ! 私の息子(小1男子)はテレビで春菜さんが映ると『須田さんや!』と全く見分けができません」

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定数42に前回より6人少ない55人が立候補した尼崎市議選は6日投開票され、須田和さんは当選しました。

(まいどなニュース・竹内 章)