特技の空手をいかした女性アクションスターとして注目を浴びれば、女ひとり酒を堪能する主演ドラマで新境地を開くなど、活躍が著しい気鋭の女優・武田梨奈。今年6月に30歳を迎えたなか、初めてのラジオ冠番組『武田梨奈のこだわりな時間』(ラジオ関西)に挑戦している。そんな武田に、30代に臨む思いや、ラジオのテーマとなっている「こだわり」、これからの夢、そしてラジオへの意気込みなど、話を聞いた。

番組を通じて「やりたいこと」が増えていく

――冠番組がスタートすると決まったとき、どう思いましたか?

【武田】嬉しさ半面、「できるかな」と不安な気持ちも少しありました。それでラジオをやっている知人に相談したら、「とにかく楽しむこと。家にいる感覚で、身構えずに喋るのが良いよ」って言っていただいて。映画監督の松居大悟さんからは、「友達と話してる感覚でリスナーの皆さんに投げかける」というアドバイスをいただきました。あと、「緊張するんだったら靴を脱いで喋るといい」と言われて。なので、実は今日の収録でもこっそり靴を脱いでました(笑)。ラジオブースに入ると緊張するんですけど、喋り始めるとワクワクが勝って、すごく楽しいです。

――この番組では、毎回ゲストの方をお迎えして「こだわり」を聞くそうですね。

【武田】そうですね。今のところゆかりのある方が続いているんですが、今後はどんな方がゲストにいらっしゃるか想像がつきません。私とはジャンルのかけ離れている方もいると思いますし、ゲストの皆さんに「こだわり」を聞く中でいろいろ勉強させていただきたいです。この出会いで生まれるものを大切にしたいですね。まだ数回ですが、収録を通してひとつずつ成長できている気がして。新しくやってみたいことも増えてきたので、番組を通じて進化していく自分が楽しみです。

――放送を聴いた方からの反響はありましたか?

【武田】「武田梨奈っぽくて、すごく良かったよ」と言っていただくことがありました。どちらかと言うと体育会系で暑苦しいと言われるタイプなんですけど、ここではリラックスして素を出せている気がします。

武田梨奈の「こだわり」

――武田さんの声が心地よく、聴く時間帯を選ばない番組だなと感じました。声や喋り方の「こだわり」はありますか?

【武田】それはですね、すごくあるんです。元々声が大きくて、普段はけっこう早口なんですよ。体育会系なので、大きな声で「押忍!」みたいな(笑)。でもいろんなラジオを聴く中で、主張し過ぎなくてもちゃんと届くんだな、と思ったんです。なので、家でお母さんに「今日の夜ご飯なに?」って聞いてるくらいのテンションでやれたらと思って。落ち着いた素の自分で話す、という「こだわり」です。

――初回放送では、武田さんの「トレーニング後にジョッキを持つ手が震えなかったら、練習不足ということなのでビールは飲まない」などストイックな「こだわり」をお話されていましたね。逆に、気分転換するときの「こだわり」はありますか?

【武田】オフの日は朝からレイトショーまで映画館にいて、4~5本連続で映画を観たりします(笑)。暗いし音も大きいので、泣いててもバレないじゃないですか。感情むき出しになれる、私にとってデトックスできる場所ですね。以前はお休みの日に遊びに出かけても、夕方になると急に不安になっていたんです。SNSで他の子が頑張っている様子を見て、「私が遊んでる間にみんな頑張ってる」と怖くなってしまって。常に仕事のことが頭にあって、純粋に楽しめない自分がいたんです。でも、20代後半になってから「そういう時間も大切なんだ」って思えるようになりました。

――6月15日が30歳の誕生日でしたね。30代を機に生活を見直す人も多いですが、武田さんが「これからこだわりたいこと」はありますか?

【武田】仕事はもちろんですけど、「身体のケア」にこだわっていきたいです。これまでは、化粧水とかも適当だったし、メイク落とさずに寝ちゃうこともけっこうあったんです(笑)。あと暴飲暴食しがちで、真夜中に食べちゃったりとか……こういうところはストイックじゃないですね(笑)。トレーニングで体を鍛えるのと同時に、健康や美容にもこだわりたいと思います。

――30歳。結婚したり子どもが生まれたりする人も増えて、人付き合いにも変化が生まれる時期ですね。

【武田】そうですね。付き合い方が、少し大人になったかもしれません。毎日連絡を取り合う、すごく仲の良い親友がいるんです。ちょっと落ち込んだら一緒にカラオケ行くとか、これまでは頻繁に会ってたんですよ。でも彼女も私も30歳になって、新たに夢ができて。もっと集中して仕事に向き合うために、数か月(会うのを)我慢して頑張ろうと。友人と仕事の面で「こだわり」を言い合えるようになったかもしれません。

――武田さんの新たな夢とは、どんなものなんでしょうか?

【武田】日本の武道を題材にした映画を作って、海外で上映したいです。数年前、自主映画に企画から携わらせていただいたことがあって。通常は、お仕事の依頼をいただくときにはもう土台ができてるんです。ゼロの状態から作品に携わることが初めてだったので、すごく刺激的で。今までは自分に自信が無くて、なにをやるにも躊躇していました。でもようやく自分で自分を理解できるようになったし、少しずつ自信がついてきたので。アクション映画を企画から作ってみたいですね。

――ゼロから映画を作る。すごくかっこいいです!

【武田】自分にしかできないことって絶対あると思うので、是非実現したいですね。

誰かの「きっかけ」となれる番組に

――『武田梨奈のこだわりな時間』、今後どんな番組にしていきたいですか?

【武田】自分に自信がない方や、なにをしたら良いか分からない方の「きっかけ」になるラジオにできたら嬉しいです。私がそうなんですけど、趣味は一応あるんです。空手や映画とか。でもそれ以外に手を付けたことがほとんどなくて。同じように、なにかに挑戦したいけどできない方って多分たくさんいると思うんですよね。なので、このラジオを聴いて新たな自分を見つけてもらえたら嬉しいなと。大きなことじゃなくても、「明日私もやってみようかな」って。男女問わずいろんな世代の方に聴いていただいて、プラスの「きっかけ」を与えられる番組にできたら良いなと思います。

――今後の放送が楽しみです!武田さんの主演映画『ナポレオンと私』も、まもなく公開ですね。こちらも楽しみです。

【武田】私は、恋や仕事に悩む主人公の「春子」を演じました。同僚に勧められた恋愛アプリゲームを始めると、キャラクターの「ナポレオン」が飛び出してきて奇妙な共同生活が始まる……という映画です。ポスターや予告を観ると「ザ・ラブコメ」という感じなんですけど、実はすごく現実的な部分もあって。たとえば、悩む春子が「二つの選択肢からどちらか一つだけ選ばないといけないとしたら、ナポ(ナポレオン)だったらどうする?」って聞くんです。そうしたら、ナポは「自分が選びたい方を選んだ方が良いんじゃない」ってシンプルに当たり前のことを言うんです。自分では分かっているけどできないことや、秘めているものにナポが気付かせてくれるんですね。男性や大人にも刺さるシーンがたくさんあると思います。映画を観た後に「明日頑張ってみようかな」って思えるような映画なので、是非観ていただきたいですね。

――予告を観て若い女性向けの映画なのかな、という印象を受けていました。もっと幅広い世代の方におすすめの映画なんですね。

【武田】ナポレオンはイケメンで王子様みたいな見た目なんですけど、喋ることがすごくリアリスト。そのギャップが面白いです。それから、春子は「自分なんか」が口癖の自信が無い子なんです。なので自分に自信が無い方は、春子を通して「自分を肯定してあげようかな」って思える作品だと思います!

◆武田梨奈(たけだ・りな)1991年6月15日生まれ、神奈川県出身。特技の空手では数多くの実績を残し、黒帯(二段)の腕前。2009年公開の映画『ハイキック・ガール!』で初主演。2014年から担当するクレディセゾン「セゾンカード」(現「セゾンUCカード」)のCMで豪快な頭突きによる瓦割りを披露し、一躍注目を浴びる。映画に、ドラマに、CMにと活躍し、得意のアクションもこなす、気鋭の俳優。主演ドラマ『ワカコ酒』シリーズ(BSテレ東)での好演も光る。『進撃の巨人』『三十路女はロマンチックな夢を見るか?』『世界でいちばん長い写真』など多数の映画に出演。恋も仕事も1歩も前に進めない悩みを抱える主人公・春子を等身大で演じた主演映画『ナポレオンと私』は、7月2日公開。

(まいどなニュース/ラジオ関西)