「ウチの子、最近反発ばっかりしてくるのよ」「初めて『うるさい、ばばあ!』といわれたわ」…といった感じで、子どもの反抗期に悩む保護者は少なくありません。反抗期は早いと小学校低学年から始まる子もいますが、最も多いのが思春期と呼ばれる10歳〜18歳の間といわれています。その子の性格や特性によっても時期や反抗の仕方は変わってきますが、先輩保護者たちはどうやってお子さんの反抗期に付き合ったり、乗り越えたりしてきたのでしょうか。体験を聞いてみました。

早くない?子ども「中間反抗期」にもあたふた

一般的に子どもの反抗期は1歳半〜2歳頃から始まり4歳頃におさまる「第一次反抗期(イヤイヤ期)」と、12歳前後から始まり16歳頃に落ち着く「第二次反抗期」の2つがあるといわれています。しかし、小学校低学年の頃に反抗期を迎える子どももいて、これを「中間反抗期」と呼ぶそうです。

まだまだ「ママ、ママ」とすり寄ってきてほしい時期なのに、もう反抗期!?とちょっと切ないですが、早く始まる反抗期のお子さんの様子はどんな感じなのでしょうか。

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▽最初の反抗は「もうチューはしないで」!?

6歳になってから少し経つまで、毎日のように娘のほっぺにチューチューしていたのですが、ある日突然「ママ、今日から絶対にチューしないでね」ときっぱり言われたんです。「なによ〜」とチューしようとしたら「いや、ほんとにやめて」と真顔で言われたので、「あ、これはマジだ」と思い、身を引きました(笑)。

その日を境に、送り迎えでしていた「ぎゅっ!」も拒否。どんどん淡白な感じになっていって、無性に切なかったですね。当時下の子が2歳だったので、「もう自分は弟みたいに赤ちゃんじゃない」という気持ちになったのかもしれません。嬉しいことや楽しかったことは無邪気に報告してくれたりするのですが、ハグやチューは相変わらずきっぱり断られてました。そんな感じがずっと続き、小学校高学年〜中2くらいまでは何か話しかけても「うん」「フツー」「大丈夫」の3語くらいでしか会話がありませんでした。主人のことはほぼ無視…。それでも学校は楽しそうだし弟とは話したりしていたので、あまりいろいろ詮索するような質問はしませんでした。

中3に上がって少し経つ頃に、「今日学校でさ…」「今度友達とね…」など、ポツポツ話してくれるようになり、共通の好きな芸能人の話などもするようになっていきました。大学生になった今は、一緒にショッピングモールに行ったり、好きなアーティストのオンラインライブを一緒に見たりしています。いまだに「もうチューはしないで」と言った6歳のときの顔ははっきり覚えていますが(笑)、今は可愛い思い出です。〔Fさん/子ども20歳・18歳〕

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▽いいよ、自分でできるから

息子は年中くらいから、「自分でやる」と私が手を貸すことを嫌がるようになりました。そのときは「成長したな〜」と嬉しかったのですが、年長になると、「一人で歩けるし」と手つなぎも拒否、「一人で入れる」と一緒にお風呂も拒否…「Aくんも一人で寝てるから、もう一人で寝れる」と夜もそそくさと一人で寝室へ行くようになりました。小学校低学年の頃には、学校公開や運動会に行くと、「え〜なんで来んの!?帰っていいよ」と言われたり。どうやら大きいお兄ちゃんがいる友達の影響らしかったのですが、ほかの子が「ママ!」と嬉しそうにしたり手を振ったりするのを見て羨ましかったですね。

小学校中学年くらいのときに、たまたま道端で友達といる息子と会ったとき、無視されたこともあります。「うっせえな〜」「だまれ!ばばあ!」と言われたことも何度もありますが、主人が釘を刺して収まりました。息子と主人とは共通の趣味でたまに会話していたりして、それがまた切なかったですね…娘も「お兄ちゃん時々怖い〜」と言っていました。

小学校5年でクラス替えがあってから、なんとなくスーッと反抗期が抜けていった感じですね。どういう心境の変化かわかりませんが、私がしたことに「サンキュー」と言ったり、妹と遊んだり、自分から「おはよう」と挨拶してきたり、たまに自分から学校のことを話してくれるようになっていきました。早く来た分、早く抜けたのかな?と勝手に思っています。

高校になった今は、一緒にドラマを見て感想を言い合ったり、部活や授業、友達の様子を話してくれたり。友人に話すと、「いいな〜ウチなんか“うっせえ!”しかいわないわよ」と羨ましがられますが、息子が小さい当時は私が羨ましい思いをしていたことを懐かしく思い出します。〔Tさん/子ども17歳・14歳〕

反抗期が2回あった!?

小学校低学年反抗期、中学〜高校生くらいで再度反抗期と、2回反抗期があるお子さんもいるようです。「あら、抜けたのかな」と思ったらまたやってくる…ちょっと辛そうですが、ママたちはどう対応したのでしょうか。

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▽最初の反抗期のほうが激しかった…

娘が小学校1年生の1学期半ばくらいから、急に反抗的になりました。「ママなんかどっかいけばいいのに!」「B(弟)なんていらない!」といったり、注意すると叩く、テーブルのプリントを投げるなど、癇癪を起すこともありました。2学期の個人面談で家庭の様子を話したところ、「もしかしたら、なんで自分だけ勉強しなきゃいけないのか、自分だけなんでもひとりでやらなきゃいけないのか、という気持ちがあるのかもしれません」と。赤ちゃん返りとはまた違う、「なぜ?」という気持ちからくるフラストレーションが溜まって、親に対して反抗的な態度を取るケースもあるようです。

その当時下の子は1歳だったので、どうしてもそっちに手がかかってしまう。娘の宿題を見ようと思ったり、今日の出来事を聞こうとしても、「いいよ!私のことは!」と突き飛ばされることも多々ありました。このままひねくれて育ってしまうのか、どうしたらいいのか…いつも空気がピリピリしていましたが、めげずに娘の好きなキャラクターや食べ物の話題を振ったりしていました。

下の子が3歳くらいになり、着替えや排泄などにも手がかからなくなったころに、娘の大反発も落ち着いていった気がします。これが第1回目の反抗期でした。
2回目は、中3になった頃。高校受験を控えて本人もピリピリしていたというのもあると思います。朝もギリギリまで、そして学校から帰ったらすぐに部屋に引きこもり、夕飯も家族が食べ終わった頃に食べ始める、という感じで、家族を避けていましたね。そんなさみしい生活(?)が高2の終わりくらいまで続きましたが、徐々に夕飯を一緒に食べるようになっていき、会話も増えていきました。弟に受験のアドバイスをしたり。

大学生になった今もいまだに「家族<友達」は変わらず、部屋にこもって友達と連絡を取っているようですが、コロナ禍は一緒にご飯を作ったり買い物に行ったり、「母子関係」を楽しむことができました。今思えば、第1回反抗期のほうがはるかにすごかったですね。小さいときの反抗期は、なるべくめげずに話しかけたり構ったりする、大きくなってからの反抗期は、「仕方ない」という気持ちを持ちつつ、受け流すという感じですかね。〔Kさん/子ども19歳・14歳〕

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▽ママにだけ反抗期?

「男の子はママっ子だし、いつまでも甘えん坊よ〜」と聞いていたのですが…長男は、年長くらいから何を聞いても「知らん」、何を教えても「知ってるし」と反抗的に。言葉遣いも「ぼく」→「俺」、「ママ」→「おかん」など、ちょっとずつ乱暴(?)になっていきました。なぜかパパはパパで、主人にはけっこう話したり甘えたりしていたんですよね。最初の反抗期はそんな可愛い感じで、甘えてくることもありました。

第2回反抗期は高校に上がってからで、時期的にちょっと遅いのかもしれません。いわゆる「ガン無視」です。そして私を見るときはほぼ「睨み」。正直当時は怖かったですね〜…で、相変わらず主人とは話す。私から伝えること、息子から聞いてほしいこと、全部主人を通してました。もちろんお弁当でお礼を言われたことなんか一回もありません。

しかし!高3のサッカー部最後の試合の後、部員全員が一列になって、「お母さん、毎日お弁当作ってくれてありがとうございました!」といったんです。その場にいたお母さんたち(もちろん私も)全員号泣。そのアイデアが、なんと息子でした。それまでの反抗期が、ぜーんぶチャラになりましたね。

大学生になって世界も広がったのか、親に対する反抗的な態度はなくなりました。社会人になった今は、「友達がこういう仕事してるんだよね」とか、時事問題について話し合ったりしています。楽しいです!〔Sさん/子ども23歳・19歳〕

いわゆる「反抗期」はなかったけど、難しい時期はあった

反発してくる、暴言を吐く、聞く耳を持たないなど目立った反抗期がないお子さんもいます。とはいえ、なにかしら「難しい時期」は必ずあるもの。そういえばあの頃接するのに気を遣ったな、ちょっとピリピリしてたかも、など、うっすら反抗期があったお子さんのママに話を聞いてみました。

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▽反抗はしないけど、プチ引きこもりに

暴言・無視・乱暴などは一切なかったのですが、とにかく息子が何をしているのかわからなかった時期がありました。中2〜高1くらいだったかな。部活で朝早く、帰りも遅い。帰宅後はすぐ部屋にこもり、夕飯もだまーって黙々と食べて、またすぐ自室へ。会話も、「わかった」と「大丈夫」だけ。ちょっと気になって聞くと「それ、答える必要ある?」と返されるときも。変に突っ込んで暴れたらどうしようと変な妄想をして、当時はそれ以上聞けませんでした。

主人は「この年齢は、そんなもんだよ。放っておきな」と呑気だし。でも、実はそれが一番いい対応なのかもしれません。一応目をかけながら、手と口は出さない。わかっちゃいるけど…とやっちまったことも何度もありますが、本当に放っておくと抜けるもんだな〜と痛感しています。高1の半ばころにはなんとなく食事中に会話するようになったり、居間にいる時間が長くなったり。ダメもとで「買い物行く?」と聞いたら「別にいいよ」と答えたときは嬉しかったですねー!

「お母さんは息子に片思いする時期がある」とも聞いたことありますが、まさにそれかもしれません。〔Nさん/子ども18歳〕

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▽目を見なくなった!

娘は小学校6年〜中3くらいまで、とにかく目を合わせてくれなくなりました。それまでは、「ママ、聞いて〜」と一生懸命話してきた子だったのに…話しかけても、テレビを見たまま、視線を外したまま話す。「人と話すときは目を見なさい!」と言っても、「はいはい」と見ない。「外でもそんな失礼な態度なの?」と聞いても、「そんなことない」と返ってくる。今ひとつ何を考えているかわからないし、態度は失礼だし、あの3〜4年間はほぼ毎日ムカムカしていました。私も放っておけばいいものを、気になってなんやかんや聞き出そうとしたのがマズかったんだと思います…。

高3の今は、受験でピリピリしているものの、「ママの大学はどうだった」と聞いてきたり、「こことここに絞ろうか」「将来どんなことがやりたいか」など相談してきたりします。目を見て話すようになったのはもちろん、子どもに頼りにされるのは何歳になっても嬉しい、という喜びを噛みしめています。〔Yさん/子ども18歳・15歳〕

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…月並みですが、「止まない雨」はありません。そのときは無視されて切なくても、「うっせぇ!くそばばぁ!」と暴言を吐かれて「ムギーー!」となっても、反抗期の「雨」はスーッと止んでいくもの。そして親子で会話を楽しめる日々が必ずやってきます。その日が来ることを期待しながら、そして心の中で「このガキが!」とプチ悪態をついたり、「誰がオムツ替えてあげたんでしょうねー」なんてほくそ笑みながら、反抗期を乗り切りましょう。

しかし暴力が酷い、子ども自身もものすごく苦しんでいる、あまりにも家族へのダメージが大きいなどの場合は、しかるべきところに相談する必要があります。

そして、「親しき中にも礼儀あり」で、親なんだから子どものすべてを知るべきだと詮索しすぎたり、理由も聞かずに頭ごなしにりつけたりせず、子どもの様子や状態を観察しながら、必要なとき手を差し伸べる気持ちで接してあげたいですね。親の忍耐も相当大変ですが、子どもを大人へと導くためには大切な忍耐だと思うのです。

(まいどなニュース/BRAVA編集部)