兵庫県と大阪府の県境にあり、そのディープかつ下町的なイメージで異彩を放つ尼崎市。工業都市としての歴史を持ち、今一つ観光資源は乏しいと思われがちな尼崎市だが、実は人気アニメ「忍たま乱太郎」の原作者である尼子騒兵衛の出身地。作品にも尼崎にちなんだネタが多数登場することから多くのファンが"聖地巡礼"に訪れているとのことだ。

今回、筆者はそんな聖地巡礼のファンの間で人気を博しているうどん店「風車の郷」を訪れた。「風車の郷」はJR尼崎駅から西に約1.5km。尾浜商店街や尾浜バス停のすぐそばにある。 2010年に居酒屋として開店したが、徐々に店主・弥七さんの趣味がこうじて忍たまファンの来客が増加。2017年頃から「尾浜うどん」をメインに打ち出したうどん店としてリニューアルしたそうだ。

「機械オンチだったんですが、忍たまにハマってからファン同士で交流したくて娘にSNSの使い方を教わりました。そのうちにお店にもファンの方が大勢いらっしゃるようになったんです」

尾浜うどんは忍たまのキャラクター「尾浜勘右衛門」が癖毛で、ファンの間で「うどん髪」と呼ばれていることをヒントに弥七さんが考案した。北海道産の昆布と鰹節、サバ節等でとった出汁で、コシもほど良い関西風。甘辛く煮た但馬鶏ハラミがトッピングされているのが特徴だ。上品な出汁と滋味あふれる鶏のマッチングがなんとも絶妙。

「忍たまファンの方は日本中から来られるので、せっかくなら関西らしい味を味わってもらいたいと工夫しました。うどんを食べてすぐ帰るんじゃなく、忍たまについてお話したりノートにイラストやメッセージを書き残してくれる人も大勢います。

シックな店づくりにしたいと思ってましたが、いつの間にか店内は忍たまグッズやファンの方のイラストだらけになっていました(笑)」

風車の郷では他にも尾浜うどんをベースにキムチ、納豆などを加えた「パーフェクト尾浜うどん」、珍味・油かすの香りあふれる「和牛油かすうどん」、歯ごたえのいい但馬鶏をふんだんに使った「但馬鶏のハラミ炙り目玉丼」が人気。うどんも美味いがざっくばらんで懐の深い店主の人柄も美味しい。忍たまファンのみならずうどん好き、グルメの方にもおススメの隠れた名店だ。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)