LED表示の斬新な内容に定評のある「神姫バス」(兵庫県姫路市)がまたまたやってくれました。路線バスの車体横の行き先表示に「たすけ愛→ささえ愛→皆の愛で→打ち勝とう」。見かけた人たちはSNSに写真をアップし、<朝から気持ちいい><素敵><知らなかった>と、感動の輪がじわり広がっています。発案した同社バス事業部営業課に話を聞きました。

事務員のアイデア

 減便による利用者減など、コロナ禍は地元の足である同社にも影響を及ぼしました。「弊社もコロナの影響で厳しいタイミングでした。しかし、日本中が苦しんでいる中、がんばっているみなさんに弊社からの気持ちを届けたいと思い、回送バスにメッセージを表示することにしました」(営業課担当者)。

 文面のアイデアは社内で募集。営業所の男性事務員の案をもとに完成させました。

 6月25日から路線バスの全車両で導入したところ、同社お問い合わせ窓口にはバス利用者や街中で見た人たちから電話やメールで「おほめの言葉が届きました」(営業課担当者)。

 7月に入り、同社公式ツイッターアカウントが「こんな時だからこそ前を向いてほしい。1人でも多くのお客様にこのメッセージを届けたい」と行き先表示の写真を投稿すると、すぐにリツイートやいいねの反応が寄せられ、今も拡散は続いています。

過去にも“名作”

 過去には、人気アニメ「けものフレンズ」とコラボした実績もある同社。社内随一“けもフレファン”がデザイン案と制作を担当し、本家「けものフレンズプロジェクト」からもお墨付きをもらいました。また、新人運転士の教習バスには「ただいま→心技体を→鍛えています→by鬼教官」と表示し、乗り物ファンらをざわつかせたことも。「バス運転士→募集中→大型免許無でも→大丈夫!」と自社運転手の求人をPRしたこともありました。

実際に「愛」はあるのか?

 ところで、同社の路線内に「愛」のつく停留所名はあるのでしょうか? 試しに同社路線検索システムで検索したところ該当名はなし。念のため、同社にも調査を依頼すると「神姫バスエリアにはありませんね」という回答でした。停留所名に「愛」の漢字は使われていないけれど、メッセージには愛がいっぱい…と言えそうです。

(まいどなニュース/神戸新聞・金井 かおる)