「あんたらぁ、たっしゃにしとったけ? んなら、おらの後につんだってやらんまいけー!」 

 まるで近所のおばちゃんのような掛け声で、やる気を引き出してくれるご当地ラジオ体操動画が、ユーチューブで注目を集めています。

こだわりは“べたべたな黒部弁”

  題して「黒部版ラジオ体操」。黒部市は映画「黒部の太陽」でも知られる北アルプス・立山連峰のふもとにある富山県東部のまち。市の教育委員会が作りました。ことし8月に市内で予定されていた「巡回ラジオ体操・みんなの体操会」が、新型コロナウイルス感染拡大で中止になったことから、代わりの事業として「市民が楽しめるものを」と制作しました。

 こだわったのは、べたべたな地元の方言、黒部弁です。通常ならラジオ体操講師が話す「伸び伸びと背伸びの運動から」などの説明も、すべて黒部弁にしようと、地元生まれの市職員たちが、あらためて方言の資料も調べながら1カ月以上かけて原稿を作りました。

地元のおばちゃんがお手本

 さらに音源制作を担当した地元ラジオ局「ラジオ・ミュー」は、言葉に「隣りのおばちゃん」のような親しみやすさを出そうとこだわりました。原稿を手に福祉センターへ行き、「こんな言い方するけ?」とおばちゃんたちに聞いて回り、話し言葉をブラッシュアップ。動画の声には、同局のパーソナリティーの中で最もキャラが濃く、隣りのおばちゃん感を出せる声の持ち主、齋藤ひろみさんを選びました。 

富山県民でも分からない…

 最初の腕を振って脚を曲げ伸ばす運動では「足ぃ、ちゃぁんと曲げ伸ばしせっしゃい!」、次の腕を回す運動では「ちゃんと伸ばいて回さんにゃ、めったくさい(みっともない)がいよ」と、ちょっと叱られているような、でも心地よい励ましの言葉が続きます。

 その後も「がんじょい人(丈夫な人)は…」「しゃ、次ぃすきたって(調子に乗って)両足跳びせんまいけー!(しましょう)」と、富山県民でも黒部市以外の住民には分からないフレーズが飛び出し、「息でっかい(たくさん)と吸って、やわやわ(ゆっくり)深呼吸」で終わります。

アクアフェアリーズ3選手が出演

 動画には、バレーボールVリーグ女子1部のKUROBEアクアフェアリーズの3選手と、黒部の名水のシンボルキャラクター「ウォー太郎」が出演し、黒部の魅力もアピールしながら元気よく体操しました。

 担当した黒部市教委スポーツ課の西村賢一さん(41)は「地元の人にも、黒部以外の人にも何度も聞いてもらって、笑顔でほっこりした気持ちで体操してもらえればうれしいです」と話していました。

 ちなみのこのご当地版ラジオ体操、京都弁や博多弁、土佐弁など、各地で体を動かす動画が多数Youtubeなどにアップされています。コロナ下、誰でもどこでもできる健康作りの一つとして見直されているラジオ体操。ぜひ、故郷の言葉を聞きながら、体をリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。

(まいどなニュース/コノコト)